2024年7月17日から配信の韓国ドラマ『となりのMr.パーフェクト』
チョン・ヘインさんとチョン・ソミンさん主演のラブコメ。この二人が主演なら、とにかく見なくちゃです。アメリカで成功したと思われていたペ・ソンニュは、キャリアを捨て、婚約も破棄し韓国に戻って来ました。幼なじみのチェ・スンヒョとの再会。あまりに恋愛にかたよらず、落ち着いた温かいドラマならいいなと期待しています。
簡単なあらすじと感想を紹介します。
*ネタバレあり
- 『となりのMr.パーフェクト』相関図
- 『となりのMr.パーフェクト』登場人物とキャスト
- 第1話 カムバック
- 第2話 憎い
- 第3話 停止線
- 第4話 過去完了
- 第5話 Go Back → 告白
- 第6話 あなたの初めて → あなたの初恋
- 第7話 恋はタイミング → すでに恋
- 第8話 彼の秘密 → 彼女の秘密
- 第9話 人生の影 → 人生の光
- 第10話 洞窟のくま → 洞窟の扉
- 第11話 遅い気づき → 気づき
- 第12話 幼い愛 → 大人の愛
- 第13話 愛 → 最高の幸福とは愛してその愛を告白すること
- 第14話 愛の甘さ → 愛の苦さ
- 第15話 Bravo, My Life → Be my Love
- 第16話(最終回) 終わり → 終わりと始まり
- 最終回まで観た感想
『となりのMr.パーフェクト』相関図
『となりのMr.パーフェクト』登場人物とキャスト
〔主要人物〕
チェ・スンヒョ(チョン・ヘイン):注目の若い建築家、建築士事務所「アトリエ・イン」の共同代表
ペ・ソンニュ(チョン・ソミン):ニューヨークのグローバル企業に就職し華々しいキャリアを築き、婚約もしていたが、突然、韓国にもどってきた。
チョン・モウム(キム・ジウン):救急隊員、スンヒョとソンニュの幼なじみ
カン・ダノ(ユン・ジオン):記者、スンヒョ、ソンニュ、モウムが住むヘルン洞に引っ越してくる。
〔チェ・スンヒョの家族〕
ソ・ヘクス(チャン・ヨンナム):スンヒョの母、外交官
チェ・ギョンジョン(イ・スンジュン):スンヒョの父、救急医学科の教授
〔ぺ・ソンニュの家族〕
ナ・ミスク(パク・ジヨン):ソンニュの母、
ぺ・グンシク(チョ・ハンチョル):ソンニュの父、軽食店を営む
ぺ・ドンジン(イ・スンヒョプ):ソンニュの弟、ヘルストレーナーを目指している
〔その他の人物〕
ト・ジェスク(キム・グムスン):モウムの母、ヘルン洞で不動産業を営んでいる。
ユン・ミョンウ(チョン・ソクホ):建築士事務所「アトリエ・イン」の共同代表、スンヒョの先輩
イ・ナユン(シム・ソヨン):建築士事務所「アトリエ・イン」のスタッフ
第1話 カムバック
4人の母親たちで登山をしたが、今回も、ナ・ミスクの娘自慢とソ・ヘクスの息子自慢大会が始まった。
ミスクの娘のぺ・ソンニュは、アメリカの名門大学を早期卒業し、アメリカの大企業グレイプで働いている。
ヘクスの息子のチェ・スンヒョは、韓国大建築学科を首席で卒業。設計に関わったNYアートセンターが韓国人として初めて国際建設賞を受賞。水泳の元韓国代表、文武両道を地で行く。
今回は、2024年のマガジンアワードを受賞したスンヒョの母へクスの勝利と思われたが、ミスクが娘ソンニュの結婚招待状(相手は国際弁護士)を3人の母親たちに渡し、試合終了、ミスクの勝利となった。
その頃、当人のペ・ソンニュが乗った飛行機が韓国に到着した。知らせを受け、幼なじみで救急隊員のチョン・モウムが迎えに駆けつけてくれた。
2人は高校時代の行きつけの店に行ったが、弟がテイクアウトに来たので、ソンニュは顔を隠した。モウムはソンニュが家族に内緒で帰国したと気づいた。ソンニュはサプライズだと言った。彼女はモウムに家まで一緒にと頼んだが、緊急の電話がありモウムは仕事に戻った。
ソンニュがひとりで家に向かっていると、昔、銭湯だった場所がビルに変わっていた。
そこにチェ・スンヒョが現れた!ビルはスンヒョの新しいアトリエで、来週に正式開業する。
道の向こうから登山帰りの4人の母たちが歩いてきた、反対側からは父が。ソンニュはとっさにビルの前にあった大きな段ボールの中に隠れ、スンヒョに助けを求めた。
母たちが来て、道の真ん中にあるピンクのトランクを見つけた。スンヒョは、トランクは自分のものだとごまかした。
母たちが去った後、ソンニュはスンヒョの新しいアトリエの中に入って勝手に見学した。
電気コードにつまづき、棚が倒れそうになったのをかばったスンヒョの上に、鉄の塊のオブジェが落ちた。ソンニュが痛がっている彼の背中を見ると、子供の頃、自分が原因で彼が背中に負った傷跡がまだ残っていた。
スンヒョはソンニュに「先延ばしにするほど、おばさんはこじれる」と忠告したが。
救急センターにもどったモウムは、公園で人が倒れてるとの通報で現場に。
男性がお酒を飲んで倒れていた。彼女は男性の足を見て”糖尿病’だと分かり、血糖値を測ろうとしたが、男性は抵抗してビンを割って彼女に暴力を振るおうとした。
見学していたメガネの男性が「テコンドーの赤帯です」と言って走ったが、自分で転んで手にケガを。
モウムが足蹴りで男性を倒して、男性の血糖値を測った。メガネ男はそんなモウムを感心しながら見ていた。
ソンニュはトランクを引きながら家に向かって歩いた。スンヒョも同じ方角。
彼女は家の前で怖気付いた。「私、ヤバいことしちゃった、、、婚約破棄したの」と言った時、母と父とスンヒョの母が歩いてきた。母は「ウソでしょ」と、父は驚いて倒れた。
母はソンニュに「正気じゃない」と怒り、彼女を叩こうとしたが、スンヒョがかばった。母が元婚約者を責めようとしたので、ソンニュは「私のせいなの、、、」と言うと、「まさか浮気?」と母が言い、また父が倒れた。
「このバカ娘」と母は大声をあげ、大きなねぎでソンニュを叩こうとしてスンヒョを叩いた。父が、暴力をやめさせ話を聞くことになったが、ソンニュが「私 会社も辞めた」と言うと、また母の暴力が始まった。
ソンニュは、スンヒョの手を取って走って逃げた。
「なんで浮気なんてウソを?」と彼は聞いた。ソンニュはごまかし「平気よ」と強がった。彼は「2つの大きな決断をして、なんともないなら人形だ」と慰めた。
「人生がオーバーヒートした。常に必死だった。やっと大学に入ったと思ったらアメリカに留学、就職、次は結婚、ずっとフル稼働でCPUが壊れたの、画面はフリーズ、再起動するしかない」と彼女は言った。
「勇気を出したな」とスンヒョは言った。
スンヒョの携帯に、おばさんが落ち着いたらから戻っこいと連絡があった。
病院で、手のケガの治療をしてもらったメガネ男は、モウムが病院のスタッフに、先ほどの男性へと何か渡しているのを見た。
男性は窓口で、「救急隊員の方から」と言われ、あめを受け取った。 ”ブドウ糖あめです。低血糖の時だけ摂取を、お酒は絶対ダメですよ”とメモもあった。男性は捨てようとしたが、ポケットに入れた。
メガネ男が、 ”チョンウ日報”の手帳を開いて、’僕は感動に弱い’と独り言を言って何かメモした。
ソンニュとスンヒョが家に戻ると、母がソファでうつ伏せてになっていた。ソンニュが泣いているのかと心配して声をかけると、母は怒りの血相で振り向いた、孫の手が握られていた。スンヒョはドアを閉めて、家に戻った。
感 想
まず、冒頭の2人の母親の娘、息子自慢がすごかったです。
チェ・スンヒョ君が、すごーくいい子です。おばさん(ソンニュの母)のこともすごくわかっています。
ペ・ソンニュは、、、、韓国ドラマによく出てくる典型的な”勝ち気な女子”のように見えました。
スンヒョと何年振りに会ったのか知らないけれど、幼なじみだとしても、大人になって、こんなに無遠慮に接することできる? 彼の新しいアトリエにズカズカ入って、勝手に大切なものに触ったり、彼にケガを負わせそうになっても平気(フリかもしれないけど)?違和感ありでしたが、、。
お母さんも、娘が突然NYから戻ってきて、婚約破棄して仕事も辞めたと聞いて、あんなに怒って暴力ふるう?
でも冒頭の強烈な自慢大会から、ソンニュのスンヒョへの態度、母と娘の関係、これが韓国ドラマなのかもしれませんね。
良かったのは、救急隊員のモウムが公園で倒れた男性に接する態度、病院で彼に預け物をして、それを見て感動してたメガネ男の場面でした。
2話以降は、もう少し落ち着いたトーンでドラマが進んでいくことを願っています。
第2話 憎い
ソンニュは、高校生の時のバイト代で、母に”真珠のブローチ”をプレゼントしたことがあった。
渡米した後、ソンニュの部屋は物置部屋になっている。突然帰国した彼女は、そこに布団を敷いて眠り朝を迎えた。
食卓は母の得意料理がいっぱい並べられているが、ソンニュは無視され、ご飯なし。
昨夜、母に「婚約破棄と仕事を辞めたのには理由があるはず」と聞かれた時に、「同じ仕事に飽きたから、だから同じ人と何年も暮らせない。しばらく何もせず過ごす」と適当な返事をして、母の怒りを助長したのだ。
スンヒョとモウムが朝から玄関のチャイムを鳴らして、母は2人のご飯は用意した。
母がスンヒョの開業前に近所に配る餅を注文していた。ソンニュはそれを届けに、スンヒョと一緒に彼の会社に来た。共同代表のユン氏が、スンヒョに来週火曜の開業式に招待した。
しかし、スンヒョの会社「アトリエ・イン」は、プリョン洞の建築主から、施工が始まったのに、急に東側の窓を別の方角を変えてほしいと依頼されたり、別の依頼主からは着工延期の連絡、青少年修練館の設計費も予算がないから来年払うと言われたりで、経済的に厳しい局面にさらされていた。
ソンニュのことが、”浮気して破談になった、大企業に勤めていたけどクビになった”と、すぐに町中の噂になっていた。昨夜、家の外で大騒ぎにしてたから。
母は、婚約破棄の原因を知りたくて、ソンニュの元婚約者に電話しようとしたが、娘に見つかり、携帯を取り上げられ番号を削除されてしまった。
スンヒョとユン氏は、記者の取材を受けるため、待ち合わせ場所に向かった。
記者が通りすぎ、横断歩道で立ち往生しているおばあさんのリヤカーから落ちた荷物を拾ってあげていた。スンヒョがすぐに手伝った。2人はおばあさんのリヤカーを引いて古物商まで届けた。男2人でも重くて引くのが大変だった大量の廃棄物が、たった3000ウォンにしかならなかった。スンヒョはやるせなかった。
記者は1話のメガネ男だった。
「国内トップのチャンユ建設から早々と独立した理由は?」と聞かれ、スンヒョは「チャンユで建築の基本を学んだ。大企業で分業化されているので、最初から最後まで携わりたいと思った。しかし新しい社屋を建てたことは正直後悔している」と答えた。
ソンニュは当てもなくバスに乗っていた。
グレイプから「君は必要ない」と言われ、同僚たちからは「ワークホリック」と陰口を言われていた。苦しくて婚約者に電話をかけ、メッセージで助けを求めたが無視された。そして彼がパーティーで女性とキスをしているのを見てしまったのだ。
帰り道で、ソンニュは『ざくろ(ソンニュ)の木』を買った。家の前でスンヒョに会ったので、明日の開業式のお祝いに渡した、出席しないからと。
開業式当日:
母ミクスは開業式に、ソンニュからもらった真珠のブローチをつけていこうと捜していた。ソンニュも一緒に捜したが見つからないので、そのまま出かけた。
へクス(スンヒョの母)は、開業式にスク姉妹(登山4人組)の他に、ミクスが苦手なヒ姉妹の4人も招待していた。彼女たちは早速、ソンニュが破談になったことを話題にして、ミクスにイヤミを言い始めた。
その後、ミスクはトイレで、ヒ姉妹が自分と娘を侮辱しているのを聞いてしまった。
ソンニュが開業式に来た、真珠のプローチが見つかったので、母に渡すために。
母がソンニュを見て驚き、受け取ったブローチをポケットに入れて「帰って」と焦って言った。
その時、スク姉妹とヒ姉妹たちが出てきた。ミクスはヒ姉妹たちに、
「紹介したかったの、うちの娘よ。ブレイプを最近辞めたの、大企業にスカウトされたから転職前に息抜きしてる。また渡米するまで、家で手料理を振るまうわ」とにこやかに話した。
ソンニュは怒って家に帰った。母が戻ってきて、「お金を渡すから荷物をまとめて出て行って」と言って、彼女のピンクのトランクを1階まで運んだ。
「私がどんな思い出で育てたか?私の人生には福が1つもなくても娘に譲ったと思えば平気だった。娘の人生が華やかならいい、その思いを裏切ったわね」と母は言った。
「婚約破棄は裏切り?退社はひどい仕打ちなの?今まで寝てないとは思わないの?母さん、私つらかったの。だから”よくやった休め”って言ってくれない?私は母さんの自慢の娘じゃなきゃいけない?」とソンニュは泣きながら出て行った。
スンヒョが外で聞いていた。
彼はソンニュの後を追って、ブランコに乗ってる彼女を見つけた。
2人はジャングルジムに登った。雨が降ってきた。ソンニュはスンヒョの子供時代のバカ話をして無理やり笑った。スンヒョは、「無理に笑わなくてもいい」と言った。ソンニュは泣いた。
雨が上がり、ソンニュの涙も止まった。
彼女が「母さんは私が憎い」と言うと、スンヒョは「期待や信じたい思いがあるから、それが外れると憎くなる、思いがなきゃ憎まない」と慰めた。
その時、流れ星が、2人は願いごとをした。
スンヒョが、「会社が潰れないように願った。仕事の幅を広げたが、設計費も回収できてない」と言うと、ソンニュは「名前を言って、私が回収する」と。
母はトランクを2階の部屋に持って上がった。ポケットから落ちたブローチを胸につけて、泣いた。
翌朝早く、ソンニュはどこかに出かけた。
アトリエ・インのユン代表は、プリョン洞の窓の件が東向きのままでいいとの連絡を受けた。
ソンニュが家に戻ると、物置部屋が、昔の自分の部屋に変わっていた。母がスンヒョに頼んで整えてくれたのだ。
母は真珠のブローチをエプロンにつけていた。朝ごはんはアワビつきの豪華版で、ソンニュは母の味を堪能した。
夜、ベッドに横になると、天井の星まで昔のままだった。彼女はうれしくてスンヒョに電話した。カーテンを閉めろと言われ、窓を開けると、向いの窓からスンヒョが見ていた。
感 想
チョン・ソミンさん、『この恋は初めてだから』で初めて見てドラマにのめり込み、『還魂』で大ファンになりました。
そしてこのドラマが3回目。コミカルな演技はソミンさんの得意とするところなんだと思いますが、2話までみた正直な感想は、ペ・ソンニュのおチャラケキャラが強すぎて、ドラマにのめり込めません。
ソンニュがすぐにスンヒョに暴力を振るうところが、冗談にしても、見るのがつらいです。
これはソミンさんの演技というより、脚本、もしくは演出のせいかもしれませんが。
また、ヒロインがアメリカの大企業で奮闘していたが、会社から必要ないと言われ、婚約者にも裏切られて、故郷に戻ってきて幼なじみと再会、そして恋に発展?よくあるパターンですよね。
記者とスンヒョが、リヤカーを引いていたおばあさんを助けたあげた、というような、ドラマに直接関係ないけど、記者とスンヒョの人柄がわかるようなエピソードが好きです。
最後、朝早くソンニュが、プリョン洞の建設主のところに行き、東向きの窓のままでいいと納得させたのですよね。どう説得したのか知りたいです。
3話以降に期待しています。
第3話 停止線
2007年、ソウル全国水泳選手権大会200m自由形で、スンヒョは優勝し、韓国代表が決定した。両親は応援に来れなかったが、ソンニュがひとりで大声で彼を応援した。
〔現在〕
スンヒョが事務所に行くと、ユン代表が、韓国上位1%を対象にしたシルバータウンの仕事が入ったと興奮していた。が、スンヒョはPCで、”ヘルン高体育館改築コンペ”の情報を見てやりたいと思った。
ソンニュの父の店に、ドラマの撮影隊から100本のキンパの注文が入り、ミスク(ソンニュの母)も夫と一緒にキンパ作り。ミスクは夫に「ソンニュのことは、本人自ら動き出すまで静観することにした」と話した。
ソンニュが店に行くと、ヘルン高時代の担任のユ・ジネ先生がトッポッキとスンデ20人分を買いに来た。先生は母校の校長になっていた。ソンニュは先生と一緒に注文の食べ物を学校に運んだ。
学校にはスンヒョがいた。彼は”ヘルン高校の体育館の改築と新校舎設計コンペの応募”に来ていた。
先生はソンニュに、「後輩たちに話をしてほしい、グレイプで働く先輩なんだもの」と頼んだ。
ソンニュは教室で後輩の前に立った。突然頼まれ何も用意していないので、質問形式を取った。
「大学は?」「実家はお金持ち?」「グレイプではどんな仕事を?」と言う質問にはスラスラと答えられたが、「高校時代の夢は?何をめざしてましたか?」の答えに詰まった。
スンヒョはソンニュを誘って、高校時代、学校の裏山に埋めた”タイムカプセル”を掘りに行ったが、見つけることはできなかった。
カン・ダノ(記者)が、スンヒョたちを取材した記事がアップされた。彼は上司から、記者は足で稼がなきゃと言われて席を立ったが、餅を買いに行った。上司は彼の記事に満足していた。
チョン・モウムたち救急隊員は、保育園で発作を起こした子供の救助に来た。救急車で搬送したが、道が渋滞で前に進むことができない。ひとりの男性が車から降り、ドライバーに一人一人に話しかけ、救急車が通れる道を開けてくれた。彼は”干潟守護隊”と背中に書かれたTシャツを着ていた。
おかげで無事子供を病院に搬送できた。モウムは「車をどけてくれた人が、理想」と先輩隊員たちに言った。彼のニックネームは「干潟マン」に決まった。
そこに餅が届いた。送り主は、メガネ男のカン・ダンホだった。彼はモンウ名前と勤務先の情報を得たようだ。
スンヒョとユン代表は、YRタワー社のシルバータウンの打ち合わせに行った。
「韓国の高齢者上位1%が暮らす、最低ユニット保証金20億ウォンの最高級シルバータウンを造る。海外の有名デザイナーたちの作品も混ぜてくれ」とクライアントは、その写真を見せた。
スンヒョは「デザインをパクれと?」と不快感を示したが、「ご心配なく、盗用疑惑は裁判で争っても処罰は難しい」と依頼主は平然と言った。
帰り際、スンヒョはユンに「やらない」と拒絶した。ユンは「一旦引き受けてから自分たちの色に変えて行けばいい。新しい社屋を建てたし、社員のためにも金がいる」と。スンヒョは「金のために魂を売るのか?それが会社のためか?」とお互いに譲らず並行線、2人は喧嘩わかれになってしまった。
ソンニュはスーツを着て、ヘッドハンターのイ氏に会った。イ氏から、グレイプで働いていた時代のことを色々聞かれた。
スンヒョは車からソンニュの姿を見かけて、車を降りて声をかけた。
ソンニュは、「どういうわけか連絡がきて、2社提案された。条件もまずまずよ」と言った。「やりたいのか?」と彼から聞かれ「仕事だから割り切ってやる」と言った。
スンヒョは「やりたい仕事をやれ。目の輝きもワクワクしている様子も見られない、夢を見つけてほしい」と言ったが、「夢を追えるのは余裕がある人だけよ。私はシベリア気候で生きてきた、わかる?」とソンニュは反発した。
「分かる、俺にも冬があったから。覚えてないのか?」とスンヒョは言って、帰った。
スンヒョは、オリンピック韓国代表に選ばれ、最初の練習日の朝、ソンニュから、”金メダルとチェ・スンヒョ金メダル祈願”と刺繍したタオルをもらった。だがその日 横断歩道を歩行中に交通事故に遭い、選手生命を絶たれたのだった。
翌日、アトリエ・インで、スンヒョとユンは気まずかった。が、スタッフのナヨンの「どちらも正しいです。会社のためにお二人は仲良く」というカウンセリングのおかげで、お互いに謝り、和解した。
ソンニュは母校に行き、高校生たちを見ていた。
先日、後輩から「高校時代に何をめざしていたか?」と聞かれた時のことを思い出した。
「1位になって、自慢の娘になって、先生に褒められたかった。あの時の自分に申し訳ない、人の目を気にしすぎて、自分の気持ちを疎かにしてました」と答えたことを。
先日のヘッドハンターの女性から2社とも面接希望のメールが来たが。
モウムが家で目覚めたら、家にも”餅”があった。隣に引っ越してきた人からのご挨拶の餅で、越してきたのは、カン・ダノだった。
ソンニュは、夜の学校の裏山でタイムカプセルを探していた。それを校長先生に見つかった。
ソンニュは先生に、グレイプを辞めたことを正直に話した。先生は驚かなかった。「自分の選択を信じて突き進んで。プールにスンヒョがいる」と彼女は言った。
スンヒョは一足先にタイムカプセルを見つけて、ソンニュの手紙読んでいた。
彼は手紙をカプセルに入れて、スーツ姿のままプールに飛び込み、「奪いに来い」と言ったが、ソンニュはカナヅチなので水が怖い。
スンヒョは、「実は今、水泳をやめて以来初めてプールに入った。水泳ができなくて、引きこもっていた時のことを覚えている?」と彼は聞いた。
引きこもっていた時、ソンニュが、スンヒョの部屋に何度も入ってきた。追い出され鍵をかけられても鍵を見つけ入った。その鍵を取り上げられたら、外からハシゴを使って窓から入ってきた。そして斧を出して、今度鍵をかけたら、ぶっ壊すと言って出ていった。
「洞窟に篭った熊に斧を振り下ろした女だ、へこんでる姿は似合わない。面白くない」と彼が言うと、ソンニュは怒って、「その言葉取り消してもらう」とプールに飛び込んんだ。
泳げない彼女は体に力が入って、沈みそうになった。スンヒョが彼女を支えた。
「グレイプを辞めたら私は何者でもなかった。私だけ止まっている」とソンニュは水に浮かびながら言った。
「俺もそうだった。”自由に泳げる場所はもう見つけられない”と。でも見つけた。だからお前も見つけられる」とスンヒョは言った。
「もしまた泳げるようになったとしても、建設の仕事をやる?」との問いに、スンヒョは「うん」と答えた。
「もし、またグレイプで働けるとしたら戻りたいか?もし破談前に戻れるなら?」と彼に聞かれ、ソンニュは両方に「嫌よ、戻らない」と答えた。
「ならいい」と言って、スンヒョは言った。
スンヒョは、タイムカプセルの自分への手紙に、”10年後、その頃ならソンニュに告白してるよな”と書いていた。
感 想
スンヒョが高校生の時から、ソンニュのことが好きだったということが分かりました。
スンヒョの韓国代表が決まる大事な試合にも両親は来ることができなかった。でも、ソンニュだけは来てくれて、大声で応援してくれた。
ソンニュは、彼が交通事故に遭い、まだ体も回復せず痛みがあり、何よりも選手生命が絶たれ落ち込んでいる時に、彼の部屋に押し入って、「負け犬」と罵倒した。でも、それはソンニュのスンヒョへの応援で、彼はそのおかげで、洞窟から出ることができた。だから彼は今、ソンニュを支えたいと思っているのでしょう。
それでも、個人的には、罵倒のシーンは見るのがきついですが。
ソンニュが、自由に泳げる場所はどこで、どうやって見つけるのか、楽しみに視聴したいと思います。
第4話 過去完了
プールから出た2人は、タイムカプセルに入れた自分の手紙を読んだ。スンヒョは”10年後、その頃ならソンニュに告白してるよな”と書いてる自分の手紙に戸惑い、”この感情は時効だ”と自分に言いきかせた。
翌朝、ソンニュは朝からアトリエ・インに、コーヒーが目当てだ。
ユン代表がスンヒョに、「グレイプから連絡が来た!ソウルに社屋を建設するから、うちとファウン建設の試案がほしいと」と大興奮していた。
しかしユンもスンヒョも英語が苦手。ユンは以前グレイプに勤めていたソンニュに助けを求めた。ソンニュはスンヒョの為に協力することにした。
スンヒョは「72時間働いてもいい」と言うほど、仕事に没頭していて、ソンニュは目を丸くした。
モウムはコンビニで、偶然カン・ダノの再会、そこにスンヒョとソンニュが現れ、4人は外のテーブルに座った。ダノはチョンウ日報の記者、スンヒョと彼は取材を通じて顔見知りで、再会を喜んだ。ダノは、ソンニュに見覚えがあると言ったが、いつどこかは分からなかった。「以前はどちらに?」と聞かれたダノは、返事を濁し急用ができたと席を立った。
モウムは「タイムカプセルを埋めた夜に掘り返し、3人の手紙を読み、自分の手紙を抜いた」と言った。スンヒョはモウムが、自分の手紙の内容を覚えているのでは?と心配した。
翌日、スンヒョ、ユン代表、ソンニュの3人が、グレイプのスタッフとビデオ通話した。ソンニュが通訳。
試案はすでにメールで送られ、グレイプは今週末韓国に来ることが確認された。が、回線は切れていなかった、ソンニュはグレイプ側の秘密の会話を聞いてしまった。
彼女はスンヒョに、「グレイプの社屋の件はファウン建築に内定してる。会議の後、向こうの会話が聞こえた」と怒って伝えた。
スンヒョは冷静に聞き、「ユン代表には言うな、うちに推薦があったことは事実。仕事の手を抜かない、アトリエ・インの名にかけて最善を尽くす」と言った。
ソンニュは、出来レースと分かっているのに最善を尽くすと言うスンヒョが理解できず、この仕事から手を引くと怒って帰った。
ユンはスンヒョの試案を見て、インパクトが欲しいと言った。スンヒョが、無数の色を生み出すプリズムの具現化を提案すると、ユンは「数千 数万の光のように進化を遂げたグレイプのアーカイブ空間だ」と大喜びした。スンヒョは「期待は禁物」と警告したが、ユンは「お前の建築物は心を動かす、ファウン建設なんて怖くない」と嬉しそうに言った。
モウムは、コンビニでまたカン・ダノに会い、同じ飴の取り合いになった。先日は飲み物だったが。彼女は、彼が「干潟マン」と同じ車に乗ってるのが気に入らない。同一人物だと気づいていないようだ。
ダノは引っ越しの荷物の中の古いデジカメを取り出しパソコンに繋げた。2007年の”全国水泳選手権大会”の写真に、見覚えのある顔が、、。
翌朝、ユン代表とスンヒョは、グレイプとのミーティングに出かけた。ソンニュは来ないと思っていたが、社屋の入口で待っていた。
スンヒョたちがミーティング場所で待っていると、グレイプのスタッフたちがやって来た。
ソンニュは、その中の一人クリスを見て固まった。彼はソンニュに親しそうに話かけたが、ソンニュはぎこちなかった。水をこぼし、席を離れた。
グレイプ時代、クリスはソンニュの部下だった。クリスはソンニュに上手いことを言って、彼女を利用した。「彼女は褒めると何でもやる。”君を信じている”が魔法のことばだ」と同僚たちに言い、陰で笑っていた。「3年前、ソンニュが休職した理由を知ってるか?」とヒソヒソ話を。クリスはそういう人物だった。
顔合わせが終わり試案が検討された。グレイプのジェニファーは、アトリエ・ユンの試案が気に入っていた。
ソンニュは、クリスに、「ファウンに内定だと知ってるが、秘密する。頑張ってる友達のために礼儀を尽くして」と言った。
クリスはそれを認めて、ソンニュに「君が辞めて残念だ、君は使い勝手がよかった、賢くてマヌケで」と彼女を侮辱した。スンヒョがそれを見てクリスに襲いかかり殴ろうとしたが、ソンニュが必死で止めた。
ソンニュは、「私はここでアトリエ・インをやめる」と宣言し、クリスを殴り「無所属の私が個人的にお見舞いした拳。あんたらには惜しい会社、この会社に何かしたら、洗いざらいグレイプに言いつける」と怒りの警告をした。
そして会場を出て行った。その後をスンヒョが一定の距離を保ってついて行った。
ソンニュがパンプスに疲れて階段で座った時、スンヒョが彼女の足元にスリッパを出した。
スンヒョは、ソンニュについて来いと言って、”呪いの鍵”に、クリスはじめ、ソンニュをいじめたスタッフたちの名前と呪いを書き、鍵の束の壁につけた。
ソンニュの気分は回復した。彼女はスンヒョに「あんたはカッコいい!!。落とされると分かってるのに最後まで手を抜かなくて。だから決めた、泳ぎ切れるところを見つける」と言った。
そこにユンからスンヒョに「グレイプの件取った!社屋ではなく旗艦店だが、うちが設計を任されることに。ソンニュさんに伝えて、クリスはクビになったと」と電話があった。
ユンとクレイプの副社長がSNSで繋がっていて、ユンが録音していたクリスの暴言を彼に送ったのだ。
スンヒョはソンニュに、「クリスがクビだと、あと俺たちに担当しろと、グレイプの旗艦店」と言って笑った。ソンニュは「ほんと!」とスンヒョに飛びついた。
スンヒョは、2007年の”全国水泳選手権大会”で優勝した後、応援に来てくれたソンニュの首に金メダルをかけた。ダノもそこにいて、彼が2人の写真を撮っていた。だからダノはソンニュに見覚えがあったのだ。
スンヒョは、両親も来れなかった試合に来てくれたソンニュを見て、初めて会った時からずっと好きだったと気づいた。
感 想
4話はいいストリーでした。
やっぱりスンヒョがいいです❤️。
スンヒョが、グレイプ社屋の試案の件は、すでにファウン建築に決定していると知った後も、手を抜かず最善を尽くしたのがカッコよかったです。それが、グレイプの旗艦店の獲得に繋がりました。出来レースだとしても、自分たちの仕事を見せるチャンスだから、最善を尽くすのはすごく大切なことですよね。
ソンニュも、スンヒョたちのためにクリスと闘いました。アン代表とグレイプ副社長がSNSで繋がっていたというおまけで、最低男のクリスがクビになって清々しました。アン代表、グッジョブ👍
ソンニュは、グレープ時代は相当つらかったでしょうね、いじめられ孤立して。そういう環境で、ソンニュは彼女の本来のエネルギーにあふれた快活さを失ってしまっていたようです。韓国戻り、彼女はやっと息ができるようになったのかもしれません。
スンヒョとソンニュが”グレイプの旗艦店の担当”になったようなので、これからは2人で仕事するのでしょうか?楽しみです。
第5話 Go Back → 告白
グレイプの旗艦店の仕事が決まった夜、ソンニュは料理の材料を買い込み、スンヒョと一緒に事務所に来た。「気分のいい日は、作って食べるものよ」が彼女の持論だから。
ソンニュが料理をする姿を見て微笑むスンヒョ。ソンニュは野菜たっぷりの鍋料理を作った。スンヒョは「青々した料理だな」と言って一口スープを飲み、「おいしい」と唸ったが、それ以上は素直に言えない。
そこにモウムが来た。スンヒョは飲み物を買いに出た。
残った女2人で結婚について話した。ソンニュはウエディングドレス姿の写真をモウムに見せ、彼をことを「まだ愛している」と言った。
財布を忘れたスンヒョが戻ってきて、ソンニュの写真を見たが、気づかなかったフリをした。
翌日、”スク4姉妹” 改め ”ラベンダーの会”の4人のオンマたちは泊まりがけでお寺に行った。
ソンニュの父が営む飲食店に、若い男性2人が入ってきた。登録者10万人のYoutuberと名乗り、店を撮影し始めた。
アトリエ・インのユン代表はソンニュに、グレイプの旗艦店の仕事を手伝って欲しいと言ったが、スンヒョが、ソンニュにも計画があるから、と彼女の意見を聞く前に却下。
ユンは、ソンニュの送別会と、ナユンも呼んで4人で高級寿司屋へ。しかし、”過去に戻りやり直す”と言う話題になり、スンヒョが不機嫌、その場の空気がぶち壊しになった。
スンヒョはアトリエに戻ってすぐに仕事を始めた。ソンニュは彼の言葉の端々にトゲを感じて怒った。
そこにスンヒョの元カノのチャン・テヒが現れた。彼女は陶芸作家で、仕事の依頼で来たと。
フレスコ(食器類、調理器具、電話製品を扱うグローバル企業)は芸術家とコラボして限定版製品を作る。今年はテヒが任され、オンギをモチーフにポットを作る。構造美を生かすための建築家、つまりスンヒョが必要という依頼である。
*オンギとは:味噌、醤油、コチュジャンやキムチなどを保存する陶器の甕。
スンヒョは断ったが、テヒは作業場に来てから決めたら?と言い、今週末 他のスタッフも全員で来るように誘った。ソンニュも誘われたが、社員ではないので、と断った。
モウムは、公園で何か探しているカン・ダノと会った。「四つ葉のクローバーを探している、女性へのプレゼント」と聞き、モウムがすぐに見つけてあげた。
スンヒョは、ソンニュの父に飲みに誘われ、、、
翌朝、ソンニュが弟ドンジンを起こそうとして布団を剥がすと、上半身裸のスンヒョが起き上がった。2人を見て誤解したドンジンを止めようと急いだスンヒョは、足を家具の端にぶつけて病院へ。靭帯損傷、1週間のギブス生活になった。
車が運転できないスンヒョの代わって、ソンニュが運転しテヒの作業場に行った。
テヒが出迎え、すぐにスンヒョの腕に手を回した。
ソンニュは庭にあるたくさんのオンギを見て興奮した。テヒの父は味噌作りの名人で、テヒがこの作業場で味噌作りを担当している。
今日は近所の奥さんたちと味噌をつける日、ソンニュは喜んでみそ作りを手伝った。彼女は興味津々で奥さんたちに質問していた。スンヒョはそんな彼女を見ながら、微笑み、手伝った。
テヒがスンヒョを別室に呼んで自分の作品を見せた。彼女はスンヒョとよりを戻したいようだが。
彼女はスンヒョに「作ってみる?」とろくろを回した、彼女が手を添えて。ソンニュがそんな二人を見て椅子にぶつかり見つかってしまった。彼女はスンヒョに、「さっきはごめん。ゴースト(映画)みたいだった、やり直せるといいなと思った」と言うと、スンヒョは「出すぎたマネはするな」と怒って出て行った。
彼は一人であの夜(グレイプの仕事が決まり、ソンニュがスープを作ってくれた夜)のことを思い出して、たそがれていた。財布を取りに戻った時、「まだ愛している」というソンニュの声が聞こえ、彼女のウエディングドレス姿の写真を見てしまったから。
ユン代表とスタッフたちが作業場に着いた。作業を手伝うことになり、、、。
テヒが1つのオンギを移動させたいと助っ人を求めたので、ソンニュが手を挙げ、2人で運び始めた。しかし30キロ以上ある重い甕、テヒは男性に助けを求めに行った。ソンニュはひとりで台車を押し、つまずき、オンギが壊れ、味噌がとびだしてしまった。スンヒョとテヒが急いで駆け寄った。
ソンニュは「苦労して作ったのにどうすれば」と、スンヒョは「それが問題か、出しゃばるからだ」と怒った。テヒがソンニュのシャツがみそで汚れているのを見て、私の部屋で服を着替えてと言った。
ソンニュは着替えて戻ってきた。テヒがみそを捨てるというので、「もったいない、時間をかけて丁寧に作ったのに。カルクグス(あたたかい麺料理)を作ります」と言った。
ソンニュのカルクグスに、ユン代表たちは大満足、全員お代わりした。
器もテヒの作品、一緒に片付けながら、ソンニュはテヒの腕の傷跡に気づいた。テヒは「自慢の傷、オンギへの情熱が熱かった証拠。父がみそ作りの名人で、オンギに囲まれて生きてきて、人に使われているオンギが美しいと引かれていった」と話した。
ソンニュが「私は夢がなくて」と言うと、テヒは「深刻に考えず、好きだったのものを追えばいい。さっき料理を入れたら私の器が引き立った」と言った。
モウムたち救急隊員は緊急で呼び出された家に来た。先日、公園でみかけて友達になった女の子(5歳)が倒れていた。誰も大人はいなかった。「私が119に電話しました。名前はヨンドゥ」と女の子は答えた。
モウムたちは彼女を病院に運んだ。彼女は意識がなかったが、左手に四葉のクローバー🍀を握っていた。
カン・ダノは職場の先輩とリヤカーを押して、坂の上のおばあさんの家に来た。先日、町で見かけて助けてあげたおばあさん、あの時のリヤカーは車輪が壊れていた。おばあさんの家は、人が一人 入るといっぱいの狭さだった。ダノたちはおばあさんにリヤカーをプレゼント、おばあさんは心から感謝した。
その時、ダノの携帯に電話が。
彼は慌てふためいて病院に来た。「ヨンドゥ」と名前を呼ぶと、女の子の意識が戻った。ダノは涙を流して喜んだ。
モウムがダノに「5歳の子がひとり電話してきた。病気の子を置いて家を空けるなんて」と説教して、ヨンドゥが握っていた🍀を渡した。
ベッドにのせられたヨンドゥがモウムに、「パパを叱らないで。お姉ちゃんとは仲良くしない」と言った。
夜になり、スンヒョがいる釜部屋にテヒが来て、「付き合っていた時、熱かったのは私だけだった。さっきソンニュさんに怒鳴っていた、あなたのあんな姿は初めてみた」と言った。
眠れないソンニュが外に出てきた。洗濯された自分のシャツが廊下に干してあった。スンヒョが洗濯してくれたと分かった。
ソンニュはオンギの蓋を1つずつ開けていた。スンヒョが来て「ひとりで何を?」と話しかけた。シャツのみそのしみは、米粒と酢でとったらしい。
「百年ものの種醤油を探している、知りたいの、どんな姿なのか。真っ黒でいい匂いだと」とソンニュは答えた。スンヒョも手伝って蓋を開けて探し始めた。
ソンニュが見つけた。真っ黒な液体の中に月が映っていた。
「不思議だわ、このカメの中に、夜空が入ってるわ、まっくろに輝いている」と彼女は言った。そして「見つけたわ、夢は大きくなくてもいい、私は料理がしたい」と言って笑った。
スンヒョはそんな彼女を見て微笑んだ。”ソンニュが笑うと彼も笑う”、テヒから指摘されたことを彼は思い出した。
”目の前で笑うソンニュを見て気づいた、彼女を愛さずにはいられないと”と彼は思った。
感 想
第5話、スンヒョがすごくイライラしていました。ソンニュのことがまだ好きだが、それを認めたくなくて、自分自身に苛立っていたようです。しかし、最後には、”彼女を愛さずにはいられない”と自分の気持ちを認めました。
スンヒョの元カノのテヒさんが素敵な女性でよかったです。
”オンギ”や”醤”の韓国文化のことを知ることが出来て、それもよかったです。
ソンニュが料理好きって、1話目からそれとなく出てました、屋根裏でチヂミを焼いてました。彼女が見つけた”100年ものの種醤油のカメの中に入っていた夜空と月”が美しかったです。
一方、カン・ダノには5歳のすごく賢くてキュートな娘がいました。モウムが公園で会った女の子が、彼の娘だとは気づきませんでした。この2人(3人?)のこれからも楽しみです。
第6話 あなたの初めて → あなたの初恋
ソンニュは母から頼まれ、スンヒョの家にたくさんのお惣菜を持って行った。スンヒョに挨拶しようと彼の部屋に入ったが、いなかった。
彼女は、スンヒョのタイムカプセルの手紙を読んでいないと思い出し、机の引き出しを開けて手紙を見つけた。
シャワーから戻ったスンヒョは、ソンニュが手紙を読んでいるのを見た。彼も彼女も焦った。スンヒョは急いで彼女から手紙を取り上げ丸めてゴミ箱に捨て、「イタズラだ」とごまかした。ソンニュは気まずく、彼の部屋から出た。
ソンニュは家に帰る途中、父の店の前を通り中に入った。すぐに父が来た。
父はホテルのシェフ、食堂の経営を経て、この店を持った。ソンニュは子供のころ毎日のようにこの店に来て、父と厨房に入っていた。「世界一のトッポッキ。私も料理の道に進んでたら、どうだったかな?」と彼女が言うと、父は「同じ道でなくて幸いだよ」と言った。
家に戻ったソンニュは、アメリカ時代に撮影してネットにアップした自分の料理の動画を見ていた。「疲れた時、料理をします。私にとって料理はヒーリングです」と彼女は語っていた。
ソンニュは『ヘルン料理学院』に申し込んだ。
モウムに、料理学校に通うと話すと、彼女は「子供の頃から料理は純粋に好きだったでしょう、応援する。今日はパーティ、スンヒョも呼ぼう」と電話し、ソンニュが料理学校に入学したと知らせたが、彼はパーティは欠席すると言った。
スンヒョは帰宅途中でカン・ダノと偶然会い飲みに誘った。ダノは娘を一人にできないので、スンヒョを家に呼んだ。記者のダノは、スンヒョの顔を見て悩みを抱えていると見抜いた。
スンヒョは「友人の話だが、昔好きな人がいて気持ちの整理はついてたはずが、再会したら混乱して避けてるとか。その人には婚約者がいた。その人は友人の気持ちを知らない。振り回されてばかりで、やっと落ち着いたのに逆戻りはイヤです」と打ち明けた。ダノは「ある水泳選手がいた、200m短距離種目でスタートが遅いという欠点をすざまじい努力で克服した。その選手のように勇気を出してほしいと友人に伝えたい」とアドバイスした。
モウムが外で二人の会話を聞いていた。彼女はタイムカプセルを掘り起こした時から、スンヒョのソンニュへの気持ちを知っていたのだ。
翌朝、ソンニュはスンヒョと偶然会い「料理学校に行く途中、韓食調理技能士の資格を取る、親には秘密で」と話した。スンヒョは「秘密にする」とだけ言い、まだ話しているソンニュを遮って事務所に入って行った。が、彼はネットで韓食調理技能士の資格について調べていた。
その夜、スンヒョは現場の人たちと食事の後、酔っ払った女性に抱きつかれているグンシク(ソンニュの父)を見かけた。ソンヒョは、ダンシクの家の前で彼の帰りを待ち、戻った彼から事情を聞いた。
ミスク(ソンニュの母)は、帰りが遅い夫の行動を怪しく思い彼の服を調べ、借金の証拠を見つけた。彼女は夫を激しくなじった。グンシクは事情を話した。
自称10万人登録のYouTuberを名乗る若者が2人が店に来たが、「料理に髪の毛が入っている。こぼれたスープでやけどした、限定品で3000万ウォンの時計が壊れた」などといちゃもんをつけられ、賠償金を請求された。グンシクは賠償金を支払うため、夜の代行の仕事で小遣いを稼ぎ送金し、家の通帳からもお金を下ろして送信していた。
訴えられて店を無くしたら、”トッポッキ”さえも作れなくなる、この家で自分の居場所がなくなるから、この件は自分一人で解決しようとしていたのだった。
ソンニュは警察に行こうと言ったが、父は、通報はできない、食品衛生法違反で営業停止になるかもしれないからと。
彼女は問題解決のために、クリーニング店に行き防犯カメラの映像を見たいと言ったが、すでにスンヒョが調べていた。
その頃、スンヒョはグンシクの息子と名乗り、店にきた男2人と会い、彼らの詐欺を防犯カメラで証明。そこにカン・ダノが来た。スンヒョとダノは、男たちが詐欺の常習犯だと調べていたのだった。逃げた2人を追いかけた時、ソンニュと弟のドンジンが助っ人に現れ、男たちは警察に連行された。
ソンニュはスンヒョに父を助けてくれたお礼を言った。スンヒョは「家族同然の人だろ」と言った。ソンニュが「私は?最近距離を感じる」と言うと、彼は「もう大人だし、昔のようには無理だ。窓を叩いて呼ぶのはやめろ」と突き放した。
その夜、ソンニュは眠れない。
スンヒョはソンニュの窓を見ながら、”手紙のように心を丸められたら”と思った。丸めてゴミ箱に捨てた手紙が机の上に戻してあった。
翌日、ソンニュの料理学校の講師が、「おいしくするためのコツは、食べさせたい相手を考えながら作ること」と話した。その日は”五色焼き”を作った。
ソンニュはスンヒョを待っていた。「父のことでお礼がしたくて。料理学校で作った。スンヒョが初めて食べた韓国料理よ」と五色焼きを見せた。幼い頃、フランス帰りの彼が初めて食べた”虹色”の韓料理だった。
スンヒョは「そんな記憶は無意味、もう大人だ、30歳すぎた。頼むから俺の人生に割り込むな」と苦しそうにソンニュを突き放したが、彼女は「割り込んでやる、ウィンカーも出さずに。ずっと口出ししてやる、お互いにそうしていいの」と怒った。
「頼むからやめてくれ、昔も今も、お前のせいでおかしくなりそうだ」とスンヒョは感情的に言って立ち去った。
残されたソンニュ、、彼女はスンヒョの初めてをよく知っていた、でも知らなかったのは、彼の初恋。彼女はスンヒョを追いかけ、「ちょっと待って」と彼の背中にパンプスを投げ、「さっきの言葉はどう言う意味?」と聞いた。
感 想
スンヒョが切ないです。チョン・ヘインさんの繊細な演技、ソンニュに怒鳴りながら、心が泣いている、、。
反面、鈍感でガサツなソンニュ、そういうキャラ設定なのだと言い聞かせながら見てますが、これが、結構きついです。
彼女は幼児の頃からスンヒョの生活に割り込んできて、そして30歳を過ぎた今でもそれが当然だと思っている。今回も勝手にスンヒョの机の引き出しを開け、彼のタイムカプセルの手紙を読みました、スンヒョがどれほど恥ずかしかったか想像すらできない、、。
ソンニュのスンヒョへの距離感の無さが、彼の聖域に土足で足を踏み入れてるように感じてしまい、視聴後のもやもや感がぬぐえないです。もちろん、これは私個人の感じ方ですが。
第7話 恋はタイミング → すでに恋
ソンニュが「さっきの言葉はどう言う意味?」と聞き、スンヒョが答えようとした時、ソンニュの元婚約者のヒョンジュンが現れた。
ソンニュの両親も来て、ヒョンジュンはソンニュの家に行った。
ミスク(ソンニュの母)は、ヒョンジュンにお腹いっぱいご飯を食べさせた後、婚約破棄の理由を聞いた。彼は、破談の原因は自分にあると言った。それを聞き、ミスクは彼を叩こうとした。ソンニュは彼を連れて外に、カフェで話した。彼はソンニュに、迎えに来たと言ったが、彼女は「私たちは終わった、もう来ないで」と言って店を出た。
翌朝、ミスクは、ソンニュとヒョンジュンを復縁させたいと思い始めた。その時、彼からミスクに連絡があり、彼女はソンニュにドレスを着ておしゃれをして出かけるように言った。
外にヒョンジュンが待っていた。スンヒョが自転車で家から出てきて、ソンニュを後ろに乗せ、彼女を料理学校に送った。
カン・ダノが娘のヨンドゥを幼稚園に迎えに行った帰り、2人は交通事故を目撃した。車が電柱に衝突したのだ。そこにたまたま非番のモウムがいた。彼女はすぐに車に駆けつけ、運転中していた男性が意識不明になり事故を起こしたと分かった。
彼女は近くの店でカナヅチを入手し、運転席の後部座席の窓を割り、運転席の鍵を開けて、男性を外に出した。心拍蘇生をして、男性は息を吹き返した。
ダノと娘はほっとすると同時に、モウムの迅速な働きに感銘を受けた。
モウムが患者を病院に送って外に出ると、ダノとヨンドゥが待っていた。ヨンドゥは、モウムの左頬のケガに薬を塗り、可愛いバンドエイドを貼った。
モウムはダノの車で送ってもらった。ダノがモウムのことを「ヒーローだ」と言うと、彼女は「本当のヒーロー見た、渋滞で救急車が通れなかった時、車1台1台に話し、道を作ってくれた人。”干潟守衛隊”のTシャツを着ていた」と話した、そして、ダノがそのTシャツを着ていることに気づきいた。彼女のヒーローは、実はダノだったのだ。
家に着くと、ダノがモウムに傷に塗る色々な薬を渡して、「ケガをしないでください」と言った。モウムの心臓が”トンキドックンドク”と大きく鳴った。
ヒョンジュンは、料理教室から戻るソンニュを待ち伏せし、「最後に一度だけ飯を食おう」と言った。
夜、散歩をしているソンニュの後をスンヒョが歩いてきた。
そして、「”お前のせいでおかしくなりそう”の意味を言う」と言ったが、ソンニュが「言わないで、頭の中がフリーズ寸前で新しい作業に進めない、次に」と言った。
スンヒョは了解し、あいつとまた会うのか?と聞きた。ソンニュは「会わない」と言ったが、、、。
翌日、スンヒョはテヒに呼び出され彼女の作業場へ行った。彼女の渾身の”茶ビン”のサンプルが焼き上がり、スンヒョに一番に見てもらいたかったのだ。
その後、彼女は彼をソウルのレストランに食事に誘った。
2人がレストランに着くと、ソンニュとヒョンジュンが来ていた。スンヒョたちは彼らの近くの席に座った。
ヒョンジュンは、ソンニュが料理学校で作った”春雨炒め”を食べ、人生最高の春雨炒めと絶賛し、料理はアメリカ習えばいいと話していた。スンヒョは、ヒョンジュンの会話にイライラしていた。
テヒが、フレスコ関係者に、スンヒョのことを”復縁間近の元カレ”と紹介したと言った。ソンニュはそれが気になった。
帰り、スンヒョは誰かから電話を受けた。
帰りの車で、ヒョンジョンはソンニュをまた食事に誘ったが、ソンニュは「次はない」と近くの駅で車を降りた。
スンヒョは、母校のプールに来た。プールの改修コンペの結果が、スンヒョの会社に決まったのだ。
校長先生がプールに来て「ソンニュに報告は?何度も結果を聞いてきたわ」と言った。
スンヒョはソンニュに電話した。彼女は、お父さんの店で料理の練習をしていた。
彼は店に走り、ソンニュに「もう先延ばししない、”お前のせいでおかしくなりそうだ”、その意味は、俺はお前が好きだ」と告白した。
感 想
やっとソンニュが告白しましたが、、、
幼なじみが恋愛に発展という内容だけで、ずっと続いていくのは、ちょっとつらい感じです。
でも、そろそろ後半になるので、これからの展開に期待します。
第8話 彼の秘密 → 彼女の秘密
スンヒョはソンニュに告白した、その夜、二人とも眠れなかった。
しかし翌朝会った二人は、お互いに熟睡できたとウソを言った。ソンニュが返事は次回でいい?と聞くと、スンヒョは「よく悩んでじっくり考えて」と言ったが、二人でコンビニに行き、スンヒョが一番賞味期限の短い牛乳の日付、6月29日の11日後に決めた。
ミスクはヒョンジュンからカフェに呼び出された。それをグンシクが見かけ、家に戻ったミスクに詰め寄った。妻は、彼はまだスンニュを愛していて、アメリカに一緒に帰りたいと言っていると喜んでいた。「翼の折れた娘が私みたいになったら嫌なの、みすぼらしい姿は見たくない」と妻に言われ、グンシクは傷ついて家を出た。
彼は、うなだれて歩いているギョンジョン(スンヒョの父)を見かけて、一緒に飲むことに。彼は妻(ヘクス)の誕生日に苦労してスズランの花束を買って家に戻ったが、家の前で彼女が男の車から降りてきたのを見たのだ。妻の不倫はもう終わったと思っていたのに、、、彼は大変なショックを受けたのだった。
ソンニュが家に戻ると、弟のグンシクが母に「インフルエンサーになるためには、フォロアーが必要、フォロワーはお金で買える、投資だと思って」とお金をせびっていた。母は弟には甘かった。「生まれつき心臓に穴が空いてたから」が母のいつもの言い訳だった。
ソンニュが料理学校に行くとヒョンジュンが待っていて、「最初からやり直す」とジャスミン茶を出した。
2人の出会いは、ソンニュがカフェで、ヒョンジュンから充電器を借りたことがキッカケだった。ソンニュがお礼にコーヒーをというと、彼は「コーヒーの飲み過ぎですよ」と”ジャスミン茶”を差し出したのだった。
ヘクスは銀行の帰り、ソンニュが料理学校から出てくるのを見かけて、すぐに夫の店に行った。
ソンニュが家に戻ると、弟のドンシクから呼び出されたスンヒョがいた。
父と母は家に戻ると、ソンニュのバッグをひっくり返し料理本を出した。彼女が料理学校に通っていると知り、ひどくなじった。
「料理がしたい、夢なの。資格を取ったら言うつもりだった。これまでも仕事やキャリアはいい経験で貴重な時間だった。でも、前とおなじ働き方はもう無理みたい」とソンニュは言った。
いつもソンニュの味方の父が「たった10年勤められなかった人間が、料理人になれると思うか?」ときついことを言った。
そこにドンシクが戻ってきた。
ソンニュは涙をためて「2人とも私に対してひどい。なぜ私にだけ厳しいの?私が努力したのは、弟のせいで苦労する親を見て、苦労をかけまいと思ったからよ。なぜ私はやりたいことができないの?」と言って、家を出て行った。
スンヒョがソンニュの手を引いて、人を元気づけたい時にくる公園に来た。
白い花をみて「ポップコーンみたい」とソンニュは、はしゃいだ。木の名前は”白ご飯の木’だとスンヒョが言った。
「長年心に溜まった澱を吐き出したら、楽になると思ったけど気まづい」とソンニュが言うと、スンヒョは「親も完璧じゃないから間違いを犯す。でも親を責めたら罪悪感が募るだけ」と共感した。
ソンニュが「料理の練習どうしよう」と言うと、スンヒョは、うちの事務所を使えばいいと言ってくれた。
カン・ダノは、週1回体験記を記事にするために、まず、”消防署”のモウムに「1日救急隊員」を志願し、彼女の上司からオッケーを得た。
当日になり、彼女のチームで体験させてもらうことに。モウムから説明を受けていたが、出動命令が出て、すぐに救急隊員と一緒に現場に駆けつけた、何ヶ所も。
1日体験で、ダノはクタクタになった。最後は隊員たちに肉の食事に招待された。
スンヒョは映画館改修の打ち合わせに行き、懐かしいポップコーンを買った。
事務所に戻ると、ソンニュがヒョンジュンと一緒だった。ヒョンジュンは、料理学校の前で彼女を待ち伏せし、両親の家を韓国に建てたいという口実で、スンヒョの事務所に一緒に来たのだ。
ユン代表が緊急の用事で家に戻ったが、ヒョンジュンは帰らない。
スンヒョが「二人は終わった仲、お帰りを」と言ったが、ヒョンジュンは「ソンニュとは簡単に終われるような関係じゃない、そのうちわかりますよ」と余裕で言った。
ソンニュの料理を二人で待った。その時、ヒョンジュンがホップコーンの匂いに気づいた。
スンヒョがソンニュのために買ってきたと言って出すと、ヒョンジュンが「こんなの食うな、トランス脂肪酸はよくない」と取り上げたが、ソンニュが手を入れてポップコーンを食べて、嬉しそうな顔を。
スンヒョが嬉しそうにソンニュを見て、二人で「トイ・ストリー」の決めセリフを言った。
ソンニュの料理ができた。「味見する人は多い方がいい」とソンニュは、ヒョンジュンにも出した。
その時、ソンニュが突然、おなかが痛いとしゃがみこんだ。
スンヒョとヒョンジュンが、両脇から彼女の腕を支えたが、ソンニュはスンヒョの腕を振り払って「ヒョンジュンさん、支えて」と彼に体を預けた。ヒョンジュンが彼女を支えて病院に行った。
ソンニュは病院のベッドに乗せられ、医師たちから症状を聞かれた。
「3年前、アメリカで胃がんの手術を受けた、ステージ2で胃の7割を切除しました、抗がん剤治療を」と彼女は苦しそうに答えていた。
ヒョンジュンがソンニュの医療記録を持ってきて、看護師に渡した。
ひとり取り残されたスンヒョは、ただ呆然としていた、、。
感 想
なんと言えばいいのか、、、
ソンニュは3年前に胃がんの手術を受けていた。両親は全く知らない。「涙の女王」は脳の腫瘍でしたが、彼女も両親には内緒。母親が弟ばかり可愛がる、よく似たバターンですね。
ソンニュは、鈍感でガサツだが、明るくて元気な女子だと思ってたけど、全然違うキャラだった気がします。親の期待に応えるために生きてきたようで、親に心配をかけないために病気のことも秘密にしたようですが。
彼女のヒョンジュンに対しての態度は、スンヒョに対してと全く違う。気を使っていて声も小さいし、自信がないように見える。 ”もう来ないで”と言いながらも、現れた彼を無視したり邪険にもしない。「味見の人は多いほどいい」と彼に料理も出す。
そしておなかが痛くなった時は、ヒョンジュンを頼りました。原因がポップコーンのせいだとは思わないけど、彼が彼女に食べさせまいとしたのも分かります。彼は彼女が胃がんの手術をして7割も胃を切除したことを知ってるから。
ソンニュが「前と同じ働き方はできない」と両親に言ったのは、病気のことがあるからかなと後で分かりましたが。
スンヒョにはすごくつらい展開でした。元婚約者とは別れたと聞き、ソンニュにやっと告白もしたのに、彼女は元婚約者を頼って行ってしまった。何よりも彼は、ソンニュがアメリカで10年間(それ以上?)どんな暮らしをしていたのかを知らない、、、。
スンヒョは交通事故で水泳選手の夢が敗れ、ソンニュは胃がん、なんだかなぁ、、。母親はいつまでも、娘を社会的地位のある男とアメリカで結婚させて自慢したい、”自分のように惨めになってほしくない”と料理をしたいという娘を否定、つまりは夫を否定している、それを夫はひしひしと感じている、、、もやもや感が拭えません。(辛口ですみません。)
第9話 人生の影 → 人生の光
〔3年前〕
ソンニュは、ヒョンジュンからサプライズで韓国行きのチケットと指輪をプレゼントされ、結婚を申し込まれ、幸せの絶頂にいた。その時、健康診断の結果が届き、胃がんを宣告され、手術を受けることになった。ヒョンジュンがそばにいて彼女を支えてくれた。ソンニュは韓国の母に電話したが、病気のことを言い出せなかった。
病院で検査を受けたソンニュが外に出ると、ヒョンジュンが待っていた。しかし、スンヒョが迎えにきて、彼女は彼の車で帰った。
翌朝、スンヒョはソンニュをお粥の店に連れて行った。美味しくて、ソンニュは完食した。が、お腹が痛くなり、スンヒョに気づかれないようにトイレに逃げこんだ。
料理学校の帰り、ヒョンジュンが待っていた。2人は公園のベンチで話した。彼はソンニュに封筒を渡した。アメリカの料理学校の資料と、彼女が置いて行った婚約指輪が入っていた。「俺たちの再出発しよう」と彼は言ったが、、。
ソンニュはスンヒョを待ち伏せして、公園のジャングルジムに2人で上がった。
「ヒョンジュンさんにプロポーズされた。手遅れじゃないかも。あんたは今も私にとってはジャングルジムで泣いてた5歳の子よ、幼なじみにすぎない」と彼女は言った。
スンヒョは傷つき、「まだ牛乳の消費期限はある。もうジャングルジムは怖くない」と言ってひとりで帰った。
消防署のモウムたちは、カン・ダノの体験記の記事に感激していた。
落ち込んで歩いているスンヒョを見かけたミスク(ソンニュの母)は、彼を家に夕食によんだ。
ソンニュが家にいて、彼に「あの牛乳は捨てて、あんたとは友達以上にはなれない」と残酷な返事をした。「数日は気まずくても、こんなことで私たちの友情は壊れないでしょ」と言ったが、スンヒョは「友情?もうそんなものはない」と。
ソンニュは何も言わず部屋に戻り、ガンの手術が終わった後のことを思い出していた。
手術直後、ソンニュは10キロも体重が落ちたが、すぐに仕事に復職した。しかし1年後、彼女はうつ病になった。
同僚たちは、彼女のことを「ガンになってもすぐ仕事に復帰、自分を大切にできない可哀想な人」と噂していた。彼女は不安で、ヒョンジュンが参加しているパーティに行った。彼が女性とキスをしているように見えたが、勘違いだった。ヒョンジュンは、浮気を疑ったソンニュに怒り、彼女は病気の自分を置いてパーティに行った彼を責めた。彼が「君が病気になり俺は全て諦めた。ソンニュは強いから少しの辛抱だと思っていたが、クソみたいなウツ病に。別人になったお前を受け入れられない」と言った。ソンニュはそれを聞き、彼とはもう終わりだと分かった、、、彼と別れ韓国に戻った。
ヒョンジュンから2度目のプロポーズをされたが、ソンニュが指輪を左薬指にはめるとゆるゆるだった。彼女は指輪を彼に返し、プロポーズを断っていたのだ。
翌日、スンヒョは仕事に行ったが、気分がすぐれず家に戻ってベッドで寝ていた。
目覚めるとソンニュがベッドの端で寝ていた。彼女もすぐ目覚め、飲み物を取りにキッチンへ。
スンヒョは、ソンニュのバッグの中に”生憲大学病院”の封筒が入っているのをみて、中を開けた。”2021年6月24日胃がん手術”と書かれた書類が入っていた。
驚いたスンヒョは、戻ってきたソンニュに、「これは何だ?帰国した理由はこれか?病気に?どうして俺に黙ってた、お前にとって俺はその程度の存在か?」とショックで泣きながら聞いた。
ソンニュも涙ぐみ、「休んで」と言って部屋を出た。
スンヒョが彼女を追いかけ、「話そう、俺になんでこんな仕打ちを?いつまで隠す気だったんだ、どうして誰にも話さず、、胃がんの手術をしたのになぜ黙ってた」と聞いた。
「誰が胃がんなの?」その時、ヘクスと一緒に家に入ってきたミクスが聞いた、、。うつむき涙ぐむソンニュに近づき、ミクスは娘を抱きしめた。
感 想
とうとう、ソンニュが胃がんの手術を受けたことを、スンヒョとミクス(母)が知りました。
ソンニュが胃がんの手術を受けたことを知った後の、スンヒョのソンニュへのはがゆさ、彼女のことが心配なあまり、こんなに大事なことを誰にも打ち明けていないソンニュへの憤り、涙のセリフが身に沁みました。
第10話 洞窟のくま → 洞窟の扉
ソンニュは3年前に胃がんの手術をしたことを母に話した。父と弟も知ることになり、家族は大変なショックを受けた。
スンヒョは、3年前にアメリカ出張に行き、ソンニュのいるカルフォルニアに寄ったが、痩せて帽子を被った彼女が男性といるのを見て、声をかけずにその場を去った。その後、ソンニュから何度かメールと電話があったが無視した。スンヒョはそれを激しく後悔し、彼女からのSOSだと気づかなかった自分に腹を立てていた。
モウムもソンニュが胃がんだったことを知り、すぐに彼女の家に行った。ソンニュの前では、涙を見せずに彼女をハグしたモウムだったが、帰り道では泣いていた。カン・ダノに声をかけられたが、反射的に背負い投げしてしまった。彼を家に届けて、”友達の話”だと前置きしながらも、ソンニュのガンとそれに気づかなかったことがつらいと話した。ダノはモンウの心情を理解し、自分も2年前に妻を亡くし、娘のヨンドゥは手術を受けて奇跡的に助かった話しをした。平凡な日々がどれほど大事かということを。モンウは「泣いてもいいです」と彼にキスをした。その行為に自分でも驚き、彼の頭を頭突いて逃げ帰った(笑)。
翌日、スンヒョはソンニュに「お前は愛する人を傷つけた。両親や俺やお前自身を。一番つらい時に自分を1人にした。本当につらい時は身近な人を頼れ。お前は俺がつらい時、力になってくれた。俺にも機会をくれよ」と言ったが、ソンニュは彼の言葉を聞かずに去った。
ソンニュの両親は「大病を患っても親にも言えず一人で耐えていた、ソンニュに申し訳ない」と泣きながらお酒を飲んでいた。ソンニュはそんな両親の話を聞いて泣いた。
スンヒョはミクスから、ソンニュがいなくなったと連絡を受けた。彼女は携帯を置いたまま姿を消していた。スンヒョは彼女を捜し回ったがどこにもいない。彼は海に来た。ソンニュが海岸に座って海を見つめていた。
スンヒョはソンニュに「いつまで隠すつもりだったんだ、心の病気を」と聞いた。彼はヒョンジュンから、ソンニュのうつ病のことを聞いたのだった。
スンヒョはソンニュを抱きかかえて海に入った。彼女は怒った。「そうやって声を出せ、抱えてたものを全部投げ出せ」とスンヒョは怒鳴った。
「なぜ怒鳴るの、病気でつらいのは私よ」と言うソンニュに、スンヒョは「怒っているのは自分にだ、つらいというサインを俺は知らんぷりした。情けなくてクズみたいだ」と言った。
「メールも電話も無視したよね、私、誰にも言えずどれだけつらかったか、なぜ無視したの?親にはショックを受けるから言えない、あんたに言うか言わないか100回悩んだ」とソンニュは叫んで、大声をあげて泣いた。
心のうちを吐き出したソンニュはすっきりした。スンヒョは、「病院から’検査結果が出た”とメールが来た」と言い、父(病院の医師)に電話するように言った。ソンニュは彼の携帯から電話して結果を聞いた。スンヒョが心配そうに聞くと、「何でもない、ただの炎症だって」と彼女は言った。スンヒョは安堵し、ソンニュをハグした。
スンヒョはソンニュをグンシク(ソンニュの父)の店まで連れてきた。父、母、弟とモウムがサプライズで、”ソンニュ帰国”パーティー”を開くつもりで待っていた。父がソンニュのために特別の料理を用意して、母が「いいことだけでなく、つらいこと、悲しいことも共有できるのが家族、だから隠し事は禁止」と言った。ソンニュはやっと安心して、家族と幼なじみと楽しい時間を過ごした。
夜、ソンニュはヒョンジュンから電話を受けた。彼は「明日アメリカに帰る。お前の居場所が分かった。お前の痛みを共有できず、ありのままのお前を受け入れなかった、ごめん。でもお互い後悔するのはやめよう。お互いの存在が全てだったあの時を思い出に」と別れの言葉を言った。
翌日の夕方、スンヒョが急にソンニュを迎えに来て、彼女を空港に連れてきた。ヒョンジュンから電話を受けたスンヒョが、2人が最後に別れの挨拶する機会を設けたのだ。
2人は最後に別れの握手をした。ヒョンジュンの後ろ姿を見送るソンニュの頭に、スンヒョが上着をかけた。ソンニュは上着に顔を隠して思い切り泣いた。そして、スンヒョと一緒に(洞窟の)扉を開けて外に出た。
感 想
10話は、昔、水泳選手の夢を諦めなくてはならならず、洞窟のクマのように引きこもっていたスンヒョをソンニュが無理やり洞窟から外に出したように、今度は、スンヒョが病気なのに一人で苦しんでいたソンニュを、洞窟から一緒に扉を開けて外に連れ出した、という素敵なお話でした。
第11話 遅い気づき → 気づき
チェ・ギョンジョン(スンヒョの父)は、ソ・ヘクスに離婚を切り出した。へクスは夫の急な話に少し驚いたが、あっさり受け入れた。夫は妻が理由も聞かなかったことでまたショックを受けた。
翌朝、妻は「辞令が出た、アフリカ」と言った。
ソンニュは家の屋上で、フランス語のレシピ本を見ていた。スンヒョがフランス語を読んで韓国語に訳してくれた。ソンニュはそれを携帯で録音しながら、眠ってしまった。
その夜、2人はそれぞれ”牛乳の賞味期限”を見ていた。期限は今日だったが、午前0時になり、期限は過ぎた。
カン・ダノは娘のヨンドゥを幼稚園に毎日迎えに行っていた、家政婦さんがケガをして辞めたので。新しい人を探しているが、まだ応募がない。その会話を聞いたジェスク(モウムの母)が、ヨンドゥの世話を申し出た。
スンヒョは、母から「親子で食事をしよう」と電話を受け、予約の取りにくい人気の店を予約した。
3人で食事をしていたが、母が「辞令が出た。アフリカ、長い駐在になりそう」と言った。続いて父が「わたしたち離婚する」と言った。スンヒョはショックを受けたが、「2人の人生だから好きにして。今日は急用があった」と席を立った。
その後、スンヒョは屋台で1人で飲んだ。彼は幼い頃の両親の口論を思い出していた。
母のアフリカ赴任について、父が、夫と息子を置いていくのかと母に抗議していた。父は、妻と同僚(一緒に赴任する男性)との関係を疑っていたし、危険な地域に赴任することを懸念していた。母は「これが私の仕事、スンヒョを産んだのが間違い、スンヒョがいなければよかったのに。あの子を愛してはいるけど不自由なのは嫌よ」と言った。スンヒョは枕を持ってドアの前で全ての会話を聞いていた。
ソンニュがフランス語レシピの録音を聞いていたら、スンヒョから電話があった。しかしそれは、彼が酔い潰れている屋台の店主からだった。彼女はスンヒョを迎えに行った。
彼を抱きかかえ、ベンチまで来て座った。スンヒョは酔っ払って話した。
「今日、父さんと母さんと食事をした。実は大学の卒業式以来初めて。家族で食事の夢が叶ったのに、途中で帰った。お前の家の”家族写真”が羨ましかった、うちにはない、うちには何でもありそうで何もない。離婚するらしい。ずっとこうなるのを恐れていた、7歳時から。大人になっても親の離婚は傷つく。2人が別々に幸せになるより一緒に幸せになってほしい」と言って、涙を流した。
スンヒョが目覚めたのは、事務所だった。ソンニュは彼に「両親に自分の気持ちを正直に伝えて」と言った。
モウムは、母とヨンドゥとサウナに行った。ヨンドゥは同じ年頃の女の子が母親と一緒なのを見て羨ましく思った。
モウムは、「このカワイイ顔の中にママとパパもいるよ。ヨンドゥのママと私のパパはちょっと早く旅立ったけど、退屈しないように友達を大勢送ってくれた。私たちを引き合わせてくれた、”楽しく遊べ”と。楽しく遊ぼうね」とヨンドゥを励ました。
翌朝、ミスクは大きなスーツケースを持って家を出た。
スンジョは事務所で寝泊まりしていた。起きるとソンニュがいた。彼女は写真を1枚渡した。昔、スンヒョの家の屋上で、スンヒョ家族とソンニュ家族が一緒にバーベキューをした。その時、父がスンヒョ家族の写真を撮った、その家族写真だった。スンヒョは彼女にお礼を言った。
スンヒョに父から電話があり、彼とソンニュが警察に行くと父も来ていた。警察に母のスーツケースがあった。母に電話したが、スーツケースの中から呼び出し音が聞こえた。スーツケースの鍵の暗証番号は結婚記念日だった。
父が母の携帯を取り出し、彼女の同僚のセファン(妻の不倫相手と疑っている)に電話した。父は彼に「妻は今日赴任地に向かう予定だが、空港にいるのか?」と聞いた。セファンは驚き、「ソ大使は引退する。最近、へクスは様子がおかしかった。辞令はもう出ないと伝え、承認したことを覚えていないようです」と言った。
その頃、へクスはラベンダーの会でお参りしたお寺にいた。先日、スプーンを乾燥機に入れて故障させたり、簡単な言葉を間違えたり、自分の行動を忘れている自分のことを心配していた。
そして彼女は、今、ケータイもなく、荷物もなく、なぜ自分がお寺にいるのかも分からなかった。彼女は急いで帰ろうとして、山道を下っている時、足をくじいて、道の脇にすべりおちてしまった。
ギョンジョン、スンヒョ、ソンニュの3人は、ラベンダー会のミスクたちに、へクスの行きそうな場所を聞きに来た。
カジョン山のお寺のはずと聞き、3人はお寺に来た。スンヒョはへクスが書いた瓦を見つけた。”夫と息子を忘れませんように”と書かれていた。
3人はへクスを探して山道を下山途中に、彼女の片方の白い運動靴を見つけた。ギョンジョンが山の斜面を降り、スンヒョたちは下山道を降りた。
ギョンジョンが、倒れているへクスを見つけた。夫は妻を抱きおこし、2人は初めてお互いに相手を求めていたことを口にだし、誤解を解いた。
スンヒョとソンニュが来た。
スンヒョも初めて、「ひどいじゃないか」と大きな声を出した。自分を無視して、離婚や去ることを決めたこと、子供の時から母を求めていたこと、家族でご飯が食べたかった、そのためにいい子になろうと努力してきたと話し、「大人になっても親の前だと7歳の子供のまま、今でも父さんと母さんとご飯が食べたい」と泣きながら心のうちを吐露した。
両親はスンヒョの思いを始めて知り息子に謝った。母は、スンヒョが自分を憎んでいると思っていたのだ。ソンヒョは母の手を取って「家に帰ろう」と言い、2人は抱き合って泣いた。
家に戻り、ギョンジョンはへクスの足を診て、「ねんざだと思うが明日レントゲンを撮ろう、それから頭部のMRIも撮って検査しよう。万が一病気でも私が側にいる」と妻を励ました。
ソンニュは、久々に、スンヒョの窓に小石を投げて彼を呼び出した。
スンヒョは、「明日から2週間出張で江原道に行く、退屈なら遊びに来い」と言った。
ソンニュはスンヒョがいなくて退屈していた。フランス語のレシピ本を見ながら、スンヒョが録音してくれたフランス語と韓国語訳を聞いていた。
録音が途中で切れ、それから、スンヒョがまたフランス語で何か言っていた。ソンニュはそれを、翻訳アプリで韓国語に直した。
”牛乳の賞味期限は今日までだ。でも明日もあさっても俺の気持ちは腐らない”。
ソンニュはすぐに、江原道に車を飛ばした。
スンヒョはひまわり畑にいた。「あんたがいないから時間が進まない。物足りないの。だから私とバナナ牛乳をのまない?」と言った。スンヒョが彼女に近づき、キスをした。
感 想
11話は、スンヒョが両親へのこれまでの思いを吐露できてよかったです。
家族で一緒にご飯をたべること、スンヒョが子供の頃から望んでいたのは、そんな”当たり前”と思えることだったのですね。でもスンヒョには当たり前のことじゃなかったのです。
酔っ払ってソンニュに話す場面、行方不明になった母が見つかり、母と父に、子供の時からのそんな思いを泣きながら吐露する場面、チョン・ヘインさんの演技に泣かされました。
最後に、スンヒョの深い思いを知ったソンニュが彼に会いに行ったひまわり畑での映像がとても美しかったです。
第12話 幼い愛 → 大人の愛
ソンニュは、スンヒョたちが宿泊している施設で1泊して、翌日、スンヒョと一緒にもどった。
ギョンジョン(スンヒョの父)は、へクスの同僚のセファンに会い、先日のお礼を言ったが、妻に手をだすな、と釘を刺した。しかしそれはギョンジョンの誤解で、セファンは、自分はゲイだとカミングアウトした。
ソンニュとスンヒョが戻った時、モウムに会った。彼女は”南極基地採用”に応募、書類審査に合格し、二次の面接試験を終えた帰りだった。モウムの「2人は付き合ってる?」の質問に、2人はイエスと答えた。
モウムが帰った後、スンヒョはソンニュに、「交際していることをおばさんや俺の両親や近所にも話そう」と提案したが、ソンニュは「ダメよ、ちょっと負担なの」と反対、ひとまず内緒にすることになった。
モウムが家に戻るとヨンドゥがいた。モウムはヨンドゥが家の中でばかり遊んで、自転車やキックボードにも乗れないと知った。父のダノが外遊びを危険だと言ってるから。
モウムは帰宅したダノに、「明日仕事を休んで、10時にここで」と言った。
翌日、モウムはダノとヨンドゥをキャンプに連れ出した。モウムは手際よくテントを張った。ダノは火を起こして肉を焼いた。それから3人で水鉄砲をして思いっきり遊んだ。
ヨンドゥは遊び疲れて眠った。
「ヨンドゥは自転車にもキックボードにも乗れない、事故のせいですよね?分かります。でも、ヨンドゥは頬に風を感じたり地面を踏みしめたり、時には転んだりしながら力強く育つといいですね。この世の素敵なものをどんどん吸収して成長する、それが真の奇跡では?」とモウムはダノに言った。
ダノは「チョン班長のような父親になりたかった」と言った。
するとモウムは「私がヨンドゥの母親ならよかったのに。ダメですか?記者さんを見ると心が高鳴る。夢にまで出てくる。あのキスの示談は取り消します、過失じゃないから」と直球で告白した。
しかしダノは「絶対にいけません。ヨンドゥの母親は1人だけ。今後はヨンドゥと遊ばないでください」と言って、ヨンドゥを起こして連れて帰った。
一方、スンヒョとソンニュは映画デートをしたが、ぎこちなかった。
ギョンジョンとへクスは、大学病院でへクスの脳のMRI検査の結果を聞いていた。
医師は「脳に異常はない。一種の短期記憶の喪失かと。最近強いストレスや不安を感じたのでは?」と言った。診察を終えて、ギョンジョンは安堵のあまり廊下に座り込んで泣き出してしまった。へクスも抱き合って泣いた。
ソンニュは料理学校で作った焼肉を持ってスンヒョの事務所に行ったが、そこには、代表、スンヒョの仕事仲間で元カノのテヒもいて、気まずい雰囲気になった。
テヒはすぐに帰ったが、ソンニュはテヒに嫉妬し、スンヒョと気まずく別れた。
翌日、ソンニュと両親とスンヒョの両親の4人は旅行に行った。
テヒからユン代表とスンヒョに彼女が焼いた”オンギ”のプレゼントが届いた。
スンヒョには、小さな包み、杯が2つとカードが入っていた。
カードには、”伝統的な結婚式で、新郎新婦はふくべを2つに割った杯でお酒を分け合って飲む。お互いに唯一の伴侶になるという意味。あなたとソンニュさんへの贈り物よ、2人の幸せを祈ります”と書かれていた。
夜、ソンニュは、スンヒョが猫小屋の猫をお世話しているのを見た。猫小屋はスンヒョの作品だった。
高校生の時、ソンニュが捨てられた子猫を拾ってきた。スンヒョはその猫を世話をする小屋を作り、それが彼の初めての作品だった。その時、スンヒョは建築家になろうと思ったと話した。「最初のクライアントはソンニュ。お前に喜んで欲しくて、お前のために作った」と彼は言った。
2人はソンニュの家でご飯を食べた。ソンニュは、テヒに嫉妬したことを謝り、スンヒョは、ソンニュのことが好き過ぎて、どうしていいか分からず、緊張していたと本心を話した。そして2人は、、、。
感 想
12話は、モウムが、ヨンドゥがどんなふうに育てば本当に奇跡になるのか、とカン・ダノに言うセリフが素敵で、ダノへのストレートな告白がかっこよかったです。しかし、ダノは何かを恐れているようで、モウムに、ヨンドゥと遊ばないように、と言いました。何を恐れているのでしょう?
テヒから、スンヒョとソンニュへの”オンギの杯”のプレゼントとメッセージが素敵でした。いい元カノですよね。
スンヒョの母、へクスさんは脳の病気ではなかったようで、よかったです。しかし、正直、重い病気かもしれないと匂わせたのは、病気を軽く扱い過ぎに思えたし、同僚との不倫の匂わせも必要なかったのでは?と思いました。
スンヒョとソンニュの恋愛がこのドラマの中心なのでその場面が多いのは仕方ないけど、見てるのがきびしい。30歳を超えた大人の恋愛と思えなくて、、、。幼なじみから恋愛に発展という元々のコンセプトが個人的に苦手なのかもしれませんが。(今回も辛口になってしまいました)。
第13話 愛 → 最高の幸福とは愛してその愛を告白すること
スンヒョはソンニュのベッドで一緒に朝を迎えた。
ソンニュの両親が旅行から戻ってきて、2人は焦ったが、なんとか取り繕った。スンヒョの両親も一緒に朝食を食べたが、ミクスとへクスが、それぞれ娘と息子の結婚相手を見つけると同盟を作ったことを知った。
スンヒョはソンニュに、「両親に付き合っていると言おう」と言ったが、ソンニュは「両親が知ると四六時中監視され、清く正しい付き合いしかできなくなるけど、それでいい?」と聞いた。スンヒョは、「秘密にしよう」と言った(笑)。
モンウと母ジェスクは、ダノとヨンドゥを見かけた。ジェスクは、「またヨンドゥを預かりたい」と言ったが、ダノは頑なに断った。
ソンニュは、韓食調理技能士の免許を取るための実技試験を受けた。合格率30%以下の難関試験。
試験の後、スンヒョが迎えに来てくれ、花をプレゼントしてくれた。
2人はスンヒョの会社の前で、ナユンとドンジンに会った。ドンジンはスンヒョの会社に初めて入り、ナユンに、自分がネット販売しているプロテインを1つプレゼントした。しかしナユンは、「これSNSで大騒ぎになってます、カビが生えてるって」とドンジンに返した。
ソンニュは弟を連れて家に戻り、「またやらかした」と母と父に言った。
売れたのが10個だけだったのは、不幸中の幸いだった。購入者に謝罪して返金するようにとソンニュは弟に言った。母は「十数年だまされても、心の底では信じてた。でも もう限界よ」と怒った。ドンジンは「僕が期待されてないのは昔から知ってた、だからどうにかして成功させたかった。特別な存在になりたかった」と泣いて部屋に戻った。
ドンジンは、購買者全員に電話で謝罪し、すぐに返金すると言った。
ソンニュが弟の部屋に来て「特別にならなくていい。自分にとって大事なものを見つければそれで十分だわ」と彼を励ました。それを母が部屋の外で聞いて喜んでいた。
ソンニュは、韓食調理技能士試験に合格し、一番にスンヒョに報告した。彼女は「再出発するわ」と彼に言い、調理人を応募しているレストランに履歴書を送ったが。
モンウは仕事の帰り、ヨ・ジュウン先輩の礼拝堂にお参りした。子供を助けるために、火の中に飛び込んで命を落とした先輩だった。
モウムは、花束をもって現れたダノとヨンドゥを見かけた。
礼拝堂の前で、ヨンドゥとダノは位牌に話しかけていた。
ヨンドゥが事故にあった時、両親とそして祖父母も亡くなった。ダノは亡き兄夫婦の子供のヨンドゥを自分の子供として育てているのだった。
モウムは柱の影で2人の会話を聞いていた。2人がモウムに気づいた。
礼拝堂の外に座り、モウムはダノに、「ここに先輩が眠っている。子供を助けようとして焼死した」と話した。ダノは「辛かったでしょうね」と言ったが、彼女は「記者さんの方が辛かったはずです。すみません、聞いてしまいました」と言った。
ダノは、家族旅行で後から合流するはずだったが、突然の事故で、兄夫婦と両親を亡くしたこと、ヨンドゥを自分が育てると決めたが、幼稚園で一人生き残ったと噂になり、ヨンドゥに聞かれる前にヘルン洞に引っ越して来たと話した。
モウムは「ハグしましょうか?記者さんを慰めたいけど、言葉が見つからないから」と聞いた。しかしダノは「ダメです」とモンウの申し出を拒んだ。
スンヒョに、”建築家のゆうべ”の招待状が届いた。毎年この時期に行われるイベントだが、今年は特別、なぜなら会場はスンヒョが設計したレストラで、彼は”今年の建築”に選ばれ表彰式もある。
スンヒョは、ソンニュを”建築家のゆうべ”に誘ったが、ソンニュは、「私が行くのは場違いな気がする」と断った。
ソンニュは応募したすべてのレストランから、”採用を見送ります”との返信を受け取っていた。
ドンジンは、ジムのオーナーに謝罪して、またジムで働きだした。
ソンニュは、アメリカの料理学校の資料を見ていた。
スンヒョが彼女の部屋に来て、その資料に気づいた。彼は、ソンニュがまた自分を置いて留学するのではないかと心配し、「自分の存在が小さいからだ」と傷ついて言った。
ソンニュは、「就活にすべて落ちた。だからいい学校を出ればと思った、逃げね。恥ずかしい自分でなく堂々とあなたの前に立ちたかった、だから授賞式も断った」と言った。スンヒョは、「恥なんかじゃない。ありのままのお前が好きだ」と言ったがが、ソンニュは「愛だけでは食べていけない。しばらくほおっておいて。1週間だけでもネズミの穴に隠れるわ」と帰ってしまった。
ダノは、コンビニの前のテーブルで酔っ払ってるモウムを見かけた。彼は「帰りましょ」と言ったが、モウムは「記者さんは書く記事と正反対。記事は、干潟マンみたいに正義と勇気を持って書くのに、私に対しては、臆病で意地悪な悪者のように振る舞う」と言うと、ダノは「あなたは僕といると苦しむ。守ることも救うこともできない」と言った。モウムは「笑える!私が守られたいとでも?自分のことは自分で守る、あんたは自分の心を守って。今回は計画的よ」と言ってダノにもたれかかった。
ダノはモウムをおぶって家に送った。
モウムの母が出てきて、酔っ払った娘を叱り、ダノに「記者さん、ありがとう。親の育て方が悪かった。誰も嫁にもらってくれないわ」と言うと、ダノは「立派に育てましたよ。モウムさんは僕がもらいたいです。僕ではふさわしくないでしょうから、離れようとしました。でも、もう無理です」と言った。突然のプロポーズにモウムは正気に戻った。母は驚いて二人を見ていた。
ソンニュと気まずく別れてから、スンヒョは仕事に手がつかない。連絡したかったが我慢していた。ソンニュも、何を作っても美味しくなかった。
そんな朝、ドンジンが例のカビのはえたプロテインを捨てていた。ソンニュに「被害妄想を抱いて理由を考えたんだ。理由は劣等感だった」と彼は言った。ソンニュはその言葉にハッとした。
スンヒョは、ユン代表に「”建築家のゆうべ”には行けそうにない」と言ってから、工事現場に行ったが、、、、。
”スンヒョがケガをした”と聞き、ソンニュは走って病院に来た。幸い彼のケガは軽傷で、ソンニュは安堵して泣いた。そして「愛してる。愛に劣等感なんて抱くべきじゃなかったの」と素直に言った。スンヒョは嬉しくて笑った。そして、「愛してる、”愛してる”以上の言葉があればいいのに。そのくらい愛してる」と言って彼女を抱きしめた。
感 想
13話はすごく良かったです。
ダノとヨンドゥの家族に起きたことが悲し過ぎましたが、ダノがヨンドゥを娘として慈しんで育てていることをモウムが知り、彼女はこの親子をもっと好きになったのでしょう。
モウムがやっぱりカッコいいです。そして、ダノもやっとモウムの真の強さと真っ直ぐな気持ちを受け入れ、自分に素直になれてプロポーズしました!本当に良かったです。
ソンニュもスンヒョに対して素直になれて良かったです。愛に劣等感は必要ないですね。
第14話 愛の甘さ → 愛の苦さ
ソンニュの”ブロッコリーと鶏胸肉のリゾット”がレシピコンクールで3位に入選した。スンヒョがソンニュに内緒で応募していたのだった。ソンニュは3位入選を心底喜んだ。
ソンニュは、このレシピの動画配信をすることにした。スンヒョが動画を撮影してくれた。
ジェスクは、モウムに、ダノとの交際は許さないと言った。
ジェスクは、あの夜、ダノに「モウムは子供の時から、困った人がいたらほおっておけない子供で、ダノたちに親切にしているのは同情心からで愛情ではない。娘と結婚させるわけにはいかない」と反対したのだった。
スンヒョとソンニュは、モウムとダノがお互いに好き同士だと知り、2人がデートできるようにお膳立てした。ダノはモウムにやっと「好きだ」と告白して、彼女にキスをした。
グンシクの店は、近くにできた新しい店に客を取られ、閑古鳥が鳴いていた。ミクスはその店のトッポギを買い味見し、最近の若者は辛けりゃいいと思っていることを知った。彼女は夫に、店を畳んでもいいと言った。
モウムは母の気持ちを和らげるために、わざわざ母の好きなパンを買ってきた。
そして、「ヨンドゥはダノの姪、家族を失って生き残った2人、お互いが唯一の家族である2人を私が守りたい」と言ったが、母は「私みたいになってほしくない。長生きする夫と結婚して子供を産んで、平凡で幸せな生活を送ってほしい」と反対した。モウムは「私は今も幸せよ。記者さんとヨンドゥと家族になろうと思ったのも、一層幸せになるため」と母に言った。
スンヒョはソンニュにプロポーズする決心を固め、当日がやってきた。しかしその日はなぜか不運続きで、すべての計画がダメになってしまった。
結局、食事も摂れず、スンヒョの事務所でソンニュは料理の動画を撮ることに。
先日アップした”ブロッコリーと鶏胸肉のリゾット”へ、視聴者からのコメントが届いていた。
”母が がんの科学療法中で、栄養を取らせたくてこのレシピを見て作ったところ、久しぶりに母が完食してました。ありがとうございました”と。
ソンニュは「自分も闘病中、水を飲むのも食べるのも苦痛だった。この料理をおいしく食べてくれて感激した。だから続けたい、”大丈夫だ”と元気づける一皿を作りたい」と涙を流した。
スンヒョは、「お前が何も食べられなかった時にそばにいてやれず申し訳なかった。今後はずっとお前のそばにいてもいい?計画はダメになったけどこれは渡せる」と言って、胸ポケットからブレスレッドを出し、「ソンニュ、結婚してくれ」とプロポーズした。しかし、ソンニュは「ごめんね、結婚しない、ごめん、、」と断った。
ジェスクは、ヨンドゥから、綺麗な色の折り紙のチューリップをもらった。ヨンドゥが元気がないジェスクを励まそうと作ってくれたプレゼントだった。ジェスクは胸が痛んだ。
ジェスクは、モウムとダノがヨンドゥと手を繋いで歩いているのを見た。
ヨンドゥの靴ひもが解けた。モウムが屈んで「靴ひもがほどけない方法を教えてあげる」と靴ひもを結んであげた。ジェスクが幼かったモウムの靴ひもを結んであげたのと同じ方法で。ジェスクはそれを見て胸が熱くなった。
家の前で3人の帰りを待っていたジェスクは怒るフリをして「出前を取って」とモウムに言い「何が食べたい?」とダノとヨンドゥに聞いて、ドンドゥを抱きかかえて家に入った。モウムが2人を抱きしめた。
ソンニュはまた屋台の店主から電話を受けて、酔ってるスンヒョを迎えに行き、彼の酔いが覚めるまでベンチに座っていた。
酔いが覚めたスンヒョは、ソンニュに、プロポーズを断った理由を聞いた。
「今は大丈夫に見えても、いつ再発してもおかしくない体なの。明日の私の体に何が起こるのか誰もわからない」とソンニュは言った。
スンヒョは「それは俺も同じだ。他の人も同じだ。人生には限りがあって死は必然、みんな同じ条件下で生きてる。俺はお前と暮らしたい、100年、10年、いや1日生きたとしても、お前といたい」と言って、ソンニュを抱きしめた。「私も」と彼女が言った。
その時、ミスクとへクスがそれぞれ酔っ払った夫の肩を抱いて歩いて来た。4人はスンヒョとソンニュを見て驚いた。
感 想
14話、モウムがまたカッコ良くて、ヨンドゥが本当に可愛くて、ダノとの交際を反対していたお母さんのジェスクさんが、またほんとにカッコよかったです!
スンヒョのソンニュへのプロポーズの計画はことごとく失敗し(泣)、それでもプロポーズしたのに、ソンニュにあっさり断られました。
しかしスンヒョの思いは強く揺るぎません。「人生には限りがあり死は必然、みんな同じ条件で生きている。1日生きたとしても、お前といたい」と言う言葉に胸を打たれました。ソンニュも素直になれたようです。
第15話 Bravo, My Life → Be my Love
ソンニュはスヒョンから再度プロポーズされ承諾した。その時、それぞれの両親が現れた。スンヒョは彼らに「交際している、軽い気持ちではない」と堂々と宣言したが、ミクスはソンニュを彼から引き離し家に連れ戻した。
「結婚も考えている」と言うソンニュに、ミクスは「反対よ、スンヒョは絶対ダメ」と反対した。
スンヒョは両親に、子供の時からソンニュが好きで、自分から告白して最初は断れたが、交際してプロポーズもした、と正直に話した。
父と母は、スンヒョが子供の頃、二人とも忙し過ぎて、彼に寂しい思いをさせたことを悔やんだが、スンヒョのそばにソンニュがいてくれたことに感謝していた。
翌日、店を畳むことにしたグンシクは、”営業日は9月13日まで”と張り紙をした。
ダノとモウムはヨンドゥに話があると言った。モウムがヨンドゥに「ママになる機会をくれない?」と聞くと、ヨンドゥに「すごく嬉しい、こんな日を待ってたの」と喜んだ。
スンヒョ、ソンニュ、ダノ、モウムの4人は、リヤカーのおばあさんの家の改修をした。事務所のユン代表も来て手伝ってくれた。
改修が終わった家を見たおばあさんは、「これが私の部屋なの?」と驚いた。立って家に入れて、キッチンも窓もあった。「監獄のようだったけど、人並みに暮らせそうよ」とおばあさんはみんなに感謝した。スンヒョたちに笑顔があふれた。
ジェスクは、ミクスとへクスが喧嘩中だと知り、2人を別々に自分の事務所に呼び出し閉じ込めて、仲直りをさせようとした。しかし1時間後に戻ると、2人はぶどうジュースをぶちまけて、罵り合っていた。
ソンニュの料理チャネルは動画も増え、再生回数も増えていた。スンヒョはそれが嬉しかった。彼は1つのコメントに気づいた。”闘病中なので健康食を探してた、おいしそうですが、料理をする気力がなくて残念です。一度食べてみたいです”と書かれていた。
ミスクは、近所の女たちが夫の店が潰れると悪口を言っているのを聞き、怒って3人の女たちになぐりかかった。それをみたへクスがミクスに加勢して、女性5人の乱闘が始まった。
グンシクとギョンジョンは警察に呼ばれ、スンヒョとソンニュの4人が警察に迎えに来た。
家に戻ったミクスとへクスは屋上で話した。
へクスは、ケンカしてミスクの料理をもう食べられないかと心配したと言い、ミクスは、英語もフランス語もできてバリバリ仕事をしているへクスと違い、彼女からお金をもらってスンヒョの世話をしていたことに劣等感を覚えていたと弱みを話した。
へクスは、ミクスのおかげでスンヒョが立派に育った、感謝してるとお礼を言った。
そして、スンヒョとソンニュの結婚を認めると言った。ミクスは驚いた。彼女は、へクスがソンニュを拒否したら娘が傷つくと思い2人のことを反対していたのだ。へクスは「一緒にソンニュを守ろう」とミクスに言った。
2人の会話を聞いていたソンニュとスンヒョ、そして夫たちも涙を流した。これでめでたく、スンヒョとソンニュの交際はお互いの両親に認められた。
モウムは南極基地の派遣員に選ばれた。女性として初めだ。来月初めに派遣されると知らされた。
翌日は、グンシクの店の最後の営業日だった。店は暇だったが、10年前に来たと言う女性客が来てくれた。
その後、ミクス、ソンニュ、ドンジンとスンヒョの家族、ラベンダーの2人とヨンドォ、ダノ、モウムも店に来て、楽しい食事会が始まった。
ダノは、「リタイア関係の記事を書きたい」とグンシクをインタビューをした。
「一番後悔していることは?一番楽しみなことは?」との質問に、グンシクは「後輩はありません。心配は山ほどしましたけど、幸せな記憶の方が多い」と涙を流し、「これからの楽しみは家族、やっと家族の元にもどれそうです」と答えた。
ソンニュはスンヒョを呼びだした、あの時渡せなかった”五色焼き”を渡すために。スンヒョは「おいしい」と喜んだ。「一生作る、あんたが“飽きた”と言わない限り。これはプロポーズよ」とソンニュは言った。
「じゃあ俺は、一生”虹”を食べるのか?味わい深いプロポーズだ」とスンヒョは言った。「オッケーかしら?」と聞くソンニュに「ああ 喜んで」とスンヒョは答えた。
2人は抱き合った。ソンニュが「ありがとう、昔から今に至るまで何もかも」と言うと、スンヒョはソンニュを強く抱きしめた。
感 想
ミクスさんは、誰にでも(娘にも夫にも友達にも、近所の噂話好きな女性たちにも)、すぐに暴力を振るうキャラなのですね。ここまで来て、やっと彼女のキャラを理解できました。
へクスさんとミクスさんがお互いの本音を言い合って、やっとスンヒョとソンニュのことを認めました。ハッピーな15話でした。
ソンニュとスンヒョの最後の場面も良かったです。
第16話(最終回) 終わり → 終わりと始まり
ダノは消防署にモウムを迎えに行った時、班長たちからモウムの南極派遣が決定したと聞かされた。その後、ダノとモウムは遊園地でデートした。
へクスはミクスに料理を習い、ミクスはへクスに英語を習うことになった。
グンシクとギョンジョンはすっかり意気投合し、昼間から飲み友達になっていた。
翌日、モウムはダノの家にプレゼントを持って行った。お揃いのボーダーのTシャツ、ヨンドゥと母ジェスクにも同じシャツが用意されていた。「家族のシャツ」とモウムが言った。
ダノもプレゼントがあると、大きなショッピングバッグを3つも出した。中には暖かいジャケットや靴が入っていた。南極に行くモウムのために、ダノが用意したものだった。
ダノは「謝ってください。僕を心の狭い男と誤解した。僕は有能な恋人の足を引っ張る男じゃない」と言った。
モウムは、ヨンドゥにどう言おうかと心配したが、話しを聞いていたヨンドゥは「パパと一緒に待ってるね」と笑顔で言った。モウムはヨンドゥを抱きしめ、ダノがその二人を抱きしめた。
ソンニュは、自分の料理動画へのコメント、”闘病中なので健康食を探してた、おいしそうですが、料理をする気力がなくて残念です。一度食べてみたいです”を読んだ。
その後、スンヒョと一緒に近所を一周した。
父グンシクの店は工事が終わっていた。スンヒョはソンニュに「中に入る?」と言った。ソンニュは勝手に入って大丈夫なのか心配しながら入った。スンヒョが「厨房に入れ。お前の厨房だ」と言った。
実はグンシクが店を閉めると決めた時、「ソンニュに店を残してやりたい」とスンヒョに相談し、彼が店を改修したのだ、ソンニュには秘密にして。
「ここはお前の店だ。世界一お前を愛する男2人による合作だ。ここでお前らしい料理、人々を癒す料理を作れ」とスンヒョはソンニュに言った。
「ありがとう、私、本当にここが好き」とソンニュは涙ぐんでお礼を言った。
モウムの送別会は、ソンニュ、スンヒョ、ダノの4人で、コンビニの外のテーブルでジュースで乾杯という簡単なものだった。
ソンニュは、前にもらったコメントに、”今度店を開きます。名前は”虹の台所”です”と返信した。
スンヒョと開店の準備をしているところに、両親が来た。ソンニュは父に店の”顧問”をお願いした。
翌日、ソンニュとスンヒョは結婚式の衣装合わせに行った。スンヒョはソンニュのドレス姿に感動したが、ソンニュは「結婚を延期したい。店の準備で忙しく、モウムもいないから」と言い、その代わり、別のウエディングを提案した。
スンヒョの両親の結婚式の写真撮影が行われた。2人とスンヒョ、ソンニュ4人の家族写真も撮影された。ラベンダーの会のメンバーたちもラベンダー色のドレス着て参加し、写真を撮った。
スンヒョとソンニュは、母親とおばさんたちが17歳の少女のようにはしゃいでいる声を聞きながら、「30年後、私たちも同じように」と約束した。
ーー10ヶ月後ーー
ミクスは婿スンヒョの建築家としての活躍を自慢し、へクスは嫁ソンニュが、開店半年で有名ガイドに掲載され、チョンウ日報に紹介されたと自慢しあった。ジェシクまで、孫のヨンドゥ自慢を始めた。
ぺ・ドンジンは試験に受かり、指導者2級の資格を取った。最初の生徒は、ナユンのようだ。
ダノ親子は、南極のモウムとビデオ通話していた。モウムの母が、二人に一緒に住もうと言ったので、近く引っ越すようだ。モウムがいない間に家族になりつつあった。ヨンドゥが「お姉さんにプレゼントが。パパがモウムさんに会いに南極に行く」と言った。
スンヒョはソンニュと住む家の設計で忙しい。彼らの事務所の1階は、一般の人たちに開放され、老若男女が集っていた。ミクスは、”ナ・ミクスの童話教室”のチラシをスンヒョに貼ってもらった。子供たちに読み聞かせしてあげるつもりだ。
ソンニュは、お客さんに本日のレシピを渡した、お客さんの健康に貢献できたらと言う思いで。そのお客さんがコメントをくれた。以前 闘病中だとコメントをくれた人だった。 ”闘病生活を終えて店に伺った、料理に癒されました。レシピもありがとうございました”と。ソンニュは胸がいっぱいになった。
スンヒョとの約束を忘れていて、急いで出かけたが、スンヒョの機嫌が悪かった。
今日は2人で家の施工会社の代表に話しを聞きに行く日だった。2人の間が険悪になった。
しかし2人は、ケンカした時のルールを思い出し、手をつなぎ、会話の終わりに”よん”をつけた。そしてスンヒョはもう一つルールを付け加えた。”部屋やベッドを別々にしない”と。そして仲良く、代表に会いに行った。
ーー完ーー
最終回まで観た感想
ハッピーエンドで、良かったです。
正直に言うと、夢中になって見たドラマではなかったです。設定がリアルでなく、深みも感じませんでした。ケンカや暴力のシーンも多く、病気や事故が軽く扱われている気がして、ずっとモヤモヤしていました。
しかし最後まで見て、これはこれで良かったのかなとも思いました。最初の期待が大きすぎたのかもしれません。
それぞれの登場人物が自分の居場所を見つけて、ハッピーな最終回で良かったと思いました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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